第84話
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ま、それは次の課題じゃの。」
主砲を操作していたミュラー少佐の感想を聞いたラッセル博士は得意げに答えた。すると再びレーダーが反応した。
「レーダーに反応あり……!」
「8時の方向から全長250アージュの超弩級艦が接近中……!」
「そ、それって……!」
「例の”方舟”ってヤツか……」
「クソッ、やっぱり出てきやがったか……!」
「……ヨシュア君。”グロリアス”の基本性能と武装は分かるか?」
新たな報告を聞き、”グロリアス”が現れた事を悟ったエステルとケビンは真剣な表情をし、ルークは舌打ちをし、ユリア大尉はヨシュア敵艦のスペックを尋ねた。
「機動性、最大戦速共に”アルセイユ”には及びません。ですが、強力な主砲に加え、無数の自動砲台に守られています。攻撃・防御ともに完璧でしょう。」
「そうか……。4時方向へ全速離脱!敵戦艦の追撃をかわしながら浮遊都市の上空を目指せ!」
「アイ・マム!」
そして雲の切れ間から”グロリアス”が現れ、”アルセイユ”に向かって大量の砲弾を撃ってきた!砲弾の中には追尾する砲弾もあったが、”アルセイユ”は急旋回することで全ての砲弾をかわし、最大戦速のまま”グロリアス”との距離を引き離した。
「……”グロリアス”の射程圏内から離脱しました。」
「ふう……」
「何とか山は越えられたようだな……」
「こ、恐かった〜……」
「さすがに緊張したわね……」
”グロリアス”から完全に逃げる事ができた報告を聞いたクローゼやレイス、ティータとシェラザードは安堵の溜息を吐き
「うふふ、結構スリルがあってレンは楽しかったわよ♪」
「あの状況を楽しむとか、度胸がある嬢ちゃんだな……」
笑顔で答えたレンの答えを聞いたフレンは苦笑していた。
「全く、この娘は……それにしても、もうドキドキだわ。でも、これで敵の妨害は全部かわせたんじゃないかな。」
「いや……油断しない方がいい。」
「ああ、常識は通用しねぇ相手だ。最後の最後まで気を抜かねぇ方がいいだろ。」
「そうね。今までの事を考えたら予想もつかない事をしてくる可能性は十分に考えられるわ。」
ジト目でレンを見つめた後安堵の表情で呟いたエステルの推測を聞いたヨシュアやアガット、アーシアはそれぞれ忠告した。その後アルセイユは雲を突き抜け、浮遊都市の上空に出た。
「と、都市上空に到達しました……」
親衛隊員は上空から見える浮遊都市の景色――さまざまな建物や緑豊かな庭園に目を奪われながら報告した。
「………すごい………………」
「これが……古代ゼムリア文明の精華ですか……」
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