第83話
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いか。それでは早速、”アルセイユ”であの浮遊都市を目指すわけだね?」
「それを決めるのは”アルセイユ”を所有するリベール王家になりますな。姫殿下……どうかご決断を。」
そしてオリビエに尋ねられたカシウスはクローゼに視線を向けた。
「……分かりました。これより”アルセイユ”はヴァレリア湖上に現れた古代の浮遊都市へと向かいます。ユリア大尉、発進の準備を。」
「了解しました!」
クローゼの指示に敬礼をして答えたユリア大尉は一足早くアルセイユに向かった。
「そして遊撃士の皆さん……。どうか窮地にあるリベールに皆さんの力をお貸しください。恐らく、この件に関しては最後の依頼になると思います。」
「ふふ……そうね。」
「ま、答えは決まっているようなもんだが……」
「ここはひとつ代表者に答えてもらうとしようか。」
「そうだな……今までの事を考えたら適任者は一人だけだしな。」
「うふふ、そうね♪」
「それが”筋”というものだ。」
「ええ、彼女がいたお陰で私達が集まったと言っても過言ではないしね。」
「ん……代表者?」
シェラザードを始めとした他の遊撃士達の会話の意味がわからなかったエステルは首を傾げた。
「あのな……エステル。お前の事に決まってるだろ?」
「ええっ!?」
そしてルークに指摘されたエステルは声を上げて驚いた。
「ふふ……何を面食らってるんだか。確かに、それぞれ個人的な因縁は持っているけれど……。でも、何だかんだ言ってあたしたちは皆、あんたの旅に付き合わされたようなものよ。」
「その意味では、エステル。お前さんは間違いなく俺たちのリーダーってわけさ。」
「あ、あうあう……」
「やれやれ……。まだ荷が重いんじゃないか?」
「クスクス、わかっていてもここは空気を読んで黙っておくべきよ、パパ♪」
理由を聞いて緊張した様子で口をパクパクさせているエステルを見て疲れた表情で溜息を吐いたカシウスにレンはからかいの表情で指摘した。
「……そんな事はないよ。どんな時もエステルは前向きに、決して希望を諦めずにいてくれた。その輝きはどんな時でも僕を―――僕たちを導いてくれた。だから……エステルじゃなきゃ駄目なんだ。」
「ちょ、ちょっとヨシュア!」
「えへへ……お姉ちゃん、真っ赤だよ?」
「〜〜っ〜〜〜〜。あーもう、分かったわよ!クローゼの依頼……つつしんで請けさせてもらうわ!必ずや、あの浮遊都市にある《輝く環》を見つけ出してこの事態を解決してみせるから!」
ヨシュアとティータの言葉を聞いて恥ずかしがったエステルは気を取り直した後答えた。
「ふ
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