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英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク
第82話
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有しているのかと同じようにね。」

「ぐっ……」

「ふむ……。これが噂の”アルセイユ”か。そして貴公が、かの有名なカシウス・ブライト准将なのか?」

カシウスの正論に反論できないゼクス中将が苦々しい表情で黙り込んでいる中、オリヴァルト皇子は興味ありげな様子でカシウスに問いかけた。



「お初にお目にかかります、殿下。何やらどこかでお会いした事があるような気もいたしますが……」

「奇遇だな、准将。私もちょうど同じ事を感じていたところでね。」

「それはそれは……」

「まったく……」

カシウスとオリヴァルト皇子、互いの顔を見つめた二人はそれぞれ口元に笑みを浮かべた後笑い始めた。

「「ハッハッハッハッハッ!」」

「フン……なるほどな。この騒動も全てあの二人による大掛かりな茶番だったという事か。」

「え……一体何の為なの?」

二人の様子を見て状況を悟り、呆れた表情で呟いたリオンの言葉を聞いたソフィは不思議そうな表情でリオンに訊ねたが

「知るか、そんな下らん事。」

リオンは興味なさげな様子でソフィの疑問に答えなかった。



「お、皇子!」

「クローディア姫、エステル君。私も誇り高きエレボニア皇族だ。先ほどの約束は守らせてもらおう。すぐにでも、この付近から帝国軍の全部隊を撤退させる。」

ゼクス中将が声を上げたにも関わらずオリヴァルト皇子は無視してクローゼとエステルを見つめて答えた。

「オリビエ……」

「……感謝いたします。」

オリヴァルトの答えを聞いたエステル皇子は明るい表情をし、クローディアは微笑んで答えた。

「ふむ……しかし、そうだな……。可能性を示されただけでは我が帝国市民も納得すまい。ここは一つ、私自身がアルセイユに乗せてもらって視察するというのはどうだろう?」

「お、皇子ッ!?」

「ふむ、皇子自らの視察とあらば帝国政府も納得しましょう。如何です、クローディア殿下?」

そして更なるオリヴァルト皇子の提案にゼクス中将が驚いている中、カシウスはクローゼに訊ね

「勿論、願ってもないことです。リベールとエレボニアの友情もさらに固く結ばれる事でしょう。歓迎いたします。オリヴァルト皇子殿下。」

クローゼは優し気な微笑みを浮かべてオリヴァルト皇子の同行の許可を出す答えを口にした………
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