第81話
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)”だったか?最初レンに紹介されて説明してもらった時はマジで驚いたぜ……」
レンの問いかけにエステルは疲れた表情で答え、ルークは苦笑していた。
「ふふ……話を続けますが事件のことを知った時、私は自分に何ができるのかを真剣に考えさせられました。大切な人たちを守るために自分が何を果たせるのかを……」
エステル達の様子を微笑ましく見守っていたクローゼは話を続けた。
「それが……王位を継ぐことだったんだね?」
「はい。未熟な私には、王国全てを背負える力も自信もありません。それでも、私が王位を継ぐことで大切な人たちを守れるのなら……。そして、その事が結果的に王国を守ることに繋がるのなら……。―――そう思い至ったんです。」
「そっか……」
クローゼの決意を知ったエステルはクローゼに近づいて、クローゼの手を握った。
「クローゼ、おめでとう!とうとう自分の道を見つけることができたんだね!」
「エステルさん……ありがとう。でも、まだまだ未熟ですし、自分に何ができるのかも判りません。困った時は……力をお借りしてもいいですか?」
「あはは!そんなの当たり前じゃない!第一、未熟なのはあたしたちも同じなんだし。」
「君が今まで僕たちを助けてくれたのと同じように……必要な時はいつでも力になるよ。」
「エステルさん、ヨシュアさん……。……本当にありがとう。」
(……自分の愚かさが今更ながらにこたえるな。未来を担う若者たちの可能性に気付くこともなく、あんな事をしでかしたのだから……)
(リシャールさん……)
エステル達の様子を見て自嘲げに呟くリシャールをシード中佐は静かに見つめた。
(ふふ、何を言っているのです。貴方だって、未来を担う若者のうちに入るでしょうに。)
(ふふ、その意見には同感です、祖母上。)
(ご、ご冗談を……)
そしてアリシア女王とレイスの意見を聞いたリシャールは信じられない表情をした。
「も、申し上げます!」
するとその時、一人の親衛隊員が慌てた様子で謁見の間に入って来た。
「い、いえ、そちらの方は何とか収拾がつきました。猟兵たちもことごとく王都から撤退した模様です。」
「ならば、どうした?」
「さ、先ほどハーケン門と連絡が取れたのですが……。国境近くに、エレボニア帝国軍の軍勢が集結し始めているのだそうです!」
「ええっ!?」
「やはり来たか……!」
「……軍勢というのはどの程度の規模なのですか?」
驚愕の報告を聞き、一同が驚いている中エステルが声を上げて驚き、リシャールは表情を歪め、アリシア女王は真剣な表情で尋ねた。
「現時点で集
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