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英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク
第80話
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「シード中佐にレイシス王子殿下……!それに貴方は……!」

シード中佐とレイスは親し気にエステル達に声をかけ、驚きの表情で二人を見つめたアーシアはリシャールに視線を向け

「おいおい……」

「フッ、特務兵達が現れた時点でまさかとは思っていたが……」

「リ、リ、リ……リシャール大佐っ!?」

懲役中の身であったリシャールの登場にアガットは信じられない表情をし、バダックは目を丸くし、エステルは驚きのあまり声を上げた。



「はは……久しぶりだ、エステル君。今の私は、階級を剥奪された服役中の国事犯にすぎない。大佐と呼ぶのは止めてくれたまえ。」

「や、止めてくれたまえって……」

「フフ、カシウス殿から話には聞いていたが私も最初は驚いたよ。だが、君が戻って来てくれて本当に心強いよ。」

リシャールの答えにエステルが呆れている中レイスは苦笑しながらリシャールに視線を向け

「……ありがたき幸せ。」

レイスの答えを聞いたリシャールは口元に笑みを浮かべて答えた。



「も、もう何がなんだか……」

「僕たちが知らない間に事態が動いていたみたいだね。」

一方その様子を見守っていたエステルとヨシュアは苦笑し

「クッ……この絶好のタイミングで”剣聖”を継ぐ2人と姫殿下の兄君でもある”リベールの若獅子”の増援か……!」

「ふふ……少し遊びすぎたようね。」

更なる援軍の登場にブルブランは唇を噛みしめ、ルシオラは自分達に勝ち目がない事を悟られないようにいつものように静かな笑みを浮かべていた。

「フッ……こちらとしては助かったがね。………さて、どうする。”身喰らう蛇”の諸君?この期に及んで我々とやり合うつもりはあるかな?」

「ルーク達との戦いで敗北した事に加えて私達の奇襲を受けた事によって君達はもはや満身創痍の状態だ。五体無事で帰還したいのならば陛下やクローディアの身は素直に諦めて撤退する事をお勧めするが?」

そしてリシャールとレイスはそれぞれ”執行者”達を睨んで問いかけた。



「……チッ……」

「……気に入らないわね……ユウナ達がここまでやられて、黙って帰ると本気で思っているのかしら?こうなったらパテル=マテルを呼んで―――」

二人の言葉にヴァルターが表情を歪めて唇を噛みしめ、不愉快そうな表情をしていたユウナが呟いてパテル=マテルを呼ぼうとしたが

「止めたまえ、ユウナ。我らは機を逃したのだ。これ以上拘るのは美しくないだろう。」

「女王陛下と姫殿下の確保も可能ならばという条件よ。二人とも、ここは引きましょう。」

「フン……仕方ねえな。」

「……………」

ブルブランとルシオラの説得によ
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