暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第100話
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
国軍は、宣戦布告と同時に大兵力を持ってハーケン門を突破……。リベールは、王都を除いて瞬く間に全土を占領されました。侵攻してきた兵力は、王国軍のおよそ3倍だったと言われています。

カルバードからの援軍も間に合わず……もはや王都が占領されるのも時間の問題かと思われました。しかし、開戦から2ヶ月後……誰もが予想しなかった形で戦局が大きく変化したのです。当時開発されたばかりの警備飛行艇が各地を結ぶ関所を奪回し、帝国軍の連絡網を断ち切りました。そして、レイストン要塞から王国軍の総兵力が水上艇で出撃し、各地方を奪還していったのです。ツァイス、ルーアン、ボース、ロレント……。各地を占領していた帝国軍の師団は補給を断たれ、各個撃破されました。この反攻作戦を立案した人物こそカシウス・ブライト大佐―――モルガン将軍の右腕であり、リシャール大佐の上官だったあなたたちのお父様だったのです。その後、遊撃士協会と七耀教会の仲裁、そしてエレボニアが自国の領を次々と制圧し、派遣した軍をことごとく全滅に追いやったメンフィルの強さに恐れ、メンフィルとの仲裁を求めた事もあってようやく戦争は終結を迎えました。しかしこの時、カシウス殿は大切なものを失う所だったのです。それはレナ・ブライトさん……エステルさんのお母様、そしてエステルさん……あなた自身だったのです。あの時計塔は、反攻作戦によって追い詰められた帝国軍師団の悪あがきによって破壊されたのです。後はあなたも知っている通り、レナさんが死ぬ寸前であった所をリウイ皇帝陛下達がたまたま通りがかって、レナさんの命を助け、メンフィル軍をロレント市内に展開して、市内のエレボニア軍を殲滅、そしてロレント市民の保護をしてくれたのです。」



「……そんな…………。そんな事情だったなんて……」

女王の話を聞いたエステルは信じられない思いでいた。

「……自分が立てた作戦が結果的に家族を死なせる所だった。その自責の念から、カシウス殿は軍を辞めて遊撃士の道に入りました。リウイ皇帝陛下達によって運良く生き延びたあなた達、家族の側にいるために……。そして今度こそ、自分の手で愛する人々を守れるように……」

「バカよ……父さん……。父さんのせいであたしとお母さんが死ぬ所だったなんて……。そんな事あるわけないのに……」

「エステル……」

女王の話を聞き終えたエステルは辛そうな表情で呟き、ヨシュアはエステルの様子を辛そうに見ていた。

「ええ、そうですとも……。全ては、大切な民を守れなかったこの力なき女王の責任なのです。ごめんなさい、エステルさん。同じ”王”のリウイ皇帝陛下と違い、あなた達を守ることができなくて……。そのことを……ずっと謝りたいと思っていました。」

エステルの言葉に頷いたアリシアは辛そうな表情で謝
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ