第99話
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服というのは個性を隠しやすいですからね。潜入するにはもってこいかもしれません。」
ヒルダの説明を聞き、2人は納得した。
「へえ〜、メイドさんの制服かあ。リラさんとかを見ていていいなあって思っていたのよね。ヒラヒラしてて可愛いのにすごく動きやすそうなんだもん。」
「ふふ、動きやすくないとお掃除の時に困りますから……」
エステルの言葉にシアは口元に手を当てて、上品に笑った。
「あ、やっぱりそうなんだ?さっそく着させてもらおっと!」
「嬉しそうだなあ……。はしゃぐのはいいけど陛下に失礼のないようにね。今度ばかりは僕も付いてはいけないからね。」
「え、どうして?ヨシュアも着替えるんでしょ?」
「………………………………え。」
エステルの様子を微笑ましそうに見て、忠告したヨシュアだったが、エステルの言葉を聞き、固まった。
「エステル殿?」
一方ヒルダも驚いて、エステルを見た。
「だってヨシュア、学園祭の劇でお姫様の恰好をしてたじゃない。ドレスもメイド服と同じでしょ?」
「あ、あれはお芝居じゃないか。女王陛下にお会いするのに女装するなんて、ちょっと……」
「大丈夫、大丈夫。全然みっともなくないから!だってヨシュアのお姫様姿、すっごく綺麗だったもん!」
「ま、また……冗談はやめてよ。あの、ヒルダさんたちからも何とか言ってやってください。」
女装するように迫るエステルを納得させれないヨシュアはヒルダとシアに助けを求めた。
「………………………………」
「………………………………」
しかし2人は何も答えず、まじまじとヨシュアの容姿を見て、考えていた。
「あ、あの……?」
嫌な予感がしたヨシュアは2人に声をかけた。
「なるほど……。確かに問題なさそうですね。シア、たしか姫様のためのヘアピースがありましたね?」
「は、はい……一度も使われていないものが。長い黒髪ですからヨシュア様にもお似合いかと……」
「ちょ、ちょっと……」
既に女装をさせる気でいる2人を見て、ヨシュアは焦った。
「それじゃあ、3対1のファイナルアンサーってことで♪」
「では、こちらにどうぞ。更衣室になっていますので……」
「ちょっと待ってよ!僕は着替えるなんて一言も……」
そして反論するヨシュアを無視して、エステルは引っ張って行き、シアは2人に着いて行った。
「わかった、わかったから……。服くらい自分で脱げるってば……。え……シアさん……化粧までするんですか……!?」
「はあ……最近の若い子達ときたら……」
奥の部屋から聞こえてくる騒がしい会話にヒルダは溜息を吐
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