第98話
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下だったことはさすがに知らなかったけど……。まあ……おおむねのところは。」
「あ、あんですって〜!?それじゃあヨシュアも共犯!?」
ヨシュアまでカシウスの過去を知っていた事にエステルは怒った。
「お、落ち着いてよ、エステル。僕だって別に、父さんから教えてもらったわけじゃないよ。それに父さんから、君にわざわざ知らせる事はないって言われたんだ。」
「う〜、納得いかないわね〜……。本当にもう、帰ってきたらとっちめてやるんだからっ!」
「フフ……」
2人の様子を見て、リシャールは思わず笑った。
「えっと、その……」
「す、すみません。話の腰を折ってしまって。」
リシャールの笑い声に気付いたエステルは恥ずかしそうにし、ヨシュアは謝った。
「いや……。君たちを見て少し安心した。カシウスさんが軍を辞める時、私は必死に引き留めたものだが……。どうやらその選択は彼にとって正解だったらしい。
カシウスさんはきっと、君達や奥さん――”家族”がいかに大切かに気付いたんだろう。」
「リシャール大佐……」
「………………………………」
リシャールのカシウスに対する思いを知ったエステルは驚き、ヨシュアは真実かどうか見極めようと、リシャールを真剣な表情で見ていた。
「………そうだ。話は変わるのだが、エステル君。君はリウイ皇帝陛下から直々に依頼を受けているようだが昔、何かあったのかね?」
「ほえ?どうしてそんな事を知りたいの?」
リシャールの質問にエステルは首を傾げて尋ねた。
「深い意味はないさ。『英雄』カシウス・ブライトを越える大英雄にして王の中の王――『英雄王』リウイ皇帝陛下がどうして一遊撃士である君に目をかけているのか、個人的に気になっているんだよ。」
「(……まあ、これは話しても問題ないわよね?)えっと……あたしもよくわかんないだけど、リフィア達が言うにはあたしが”闇夜の眷属”と親しいからだって。」
「ほう。一体それが何に関係するのかね?」
エステルから話を聞いたリシャールは驚いて尋ねた。
「なんかあたしが普通にあたし達人間とは違う種族――”闇夜の眷属”と初めから親しくしている事が凄く珍しくって、それであたしがどういう人物か知りたいんだそうよ?」
「ふむ。昔”闇夜の眷属”が君に何かして、それを恩に思った君は”闇夜の眷属”と親しくしているのかね?」
「ううん。あたしはただ会話ができれば、種族とか関係なく仲良くなれると思っただけよ。……でもまあ、”闇夜の眷属”の人達に返し切れない恩があるのは事実よ。」
「ほう?やはり”百日戦役”でのエレボニア帝国兵のロレント襲撃の際、メンフィルが君達ロレント市民を
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