第96話
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見物しに行きたいんだけど……」
「晩餐会が始まるまでには戻ります。」
「やれやれ、試合の後だっていうのに若いモンはタフだねえ。いいぜ、行ってきな。俺はメシまで、この豪勢な部屋でのんびりと休ませてもらうぜ。」
そしてエステルとヨシュアは部屋を出た後、招待客である各市の市長やルーアンの市長代理で来ているコリンズに挨拶をした後、女王宮がある空中庭園に向かった。
〜グランセル城・女王宮入口前〜
「あ……」
「ここが女王宮みたいだね……」
空中庭園を歩いていたエステルとヨシュアは女王宮らしき建物を見つけた。しかし、そこには2人の特務兵が門番として女王宮の入口に立っていた。
「む……なんだ貴様らは。」
「おい……こいつら……」
エステルに気付いた一人の特務兵は警戒し、もう一人の特務兵はエステル達が胸に付けている遊撃士の紋章に気付いた。
「えっと……あたしたち、公爵さんに招待された者なんだけど……」
「こちらは、陛下のいらっしゃる女王宮でいいんでしょうか?」
「……その通りだ。」
エステル達は普通に自分達が何者かや女王がいるかを尋ねた。尋ねられた特務兵は普通に返した。
「だがここ数日、陛下は御不調でいらっしゃる。お目通りを願っても無駄だぞ。」
「や、やだな〜。そんな大それたこと考えてないわよ。そりゃあ、ちょっとはお目にかかれたらな〜って思うけど。」
特務兵の注意にエステルは苦笑しながら答えた。
「ところで、クローディア姫もこちらにいらっしゃるんですか?」
「いや、こちらには……」
「……おい。」
「とと、それは熱心に陛下の看病をなさっていらっしゃるぞ。もちろん、お前たちの相手をなさる余裕などないからな」
ヨシュアが尋ねた事に思わず答えそうになった特務兵はもう一人の特務兵の注意に慌てて誤魔化した。
「……こんな所で何をなさっているのですか?」
その時、女王宮の中から中年の女性が現れた。
「夫人……」
「もうお帰りかな?」
「もうすぐ晩餐会ですからいったん控室に引き上げます。ところで、こちらのお客様は?」
中年の女性はエステル達に気付き、特務兵達に尋ねた。
「武術大会で優勝したチームの者です。たかが遊撃士の身分ですが一応、招待客とはいえるでしょうな。」
尋ねられた特務兵は嘲笑しながら答えた。
「ムッ、たかが遊撃士って……!」
特務兵の嘲笑にエステルは怒ろうとしたその時
「無礼者っ!」
中年の女性が特務兵達を大声で一喝した。
「あなた方は、王城の招待客を侮辱するつもりですか!」
「
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