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予言
3部分:第三章
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は消えていた。そのかわりに楽しむ笑みになっていた。
「思う存分な」
「そうね。そっちの方がね」
「面白いからな」
「じゃあ今度からはそうやって読むのね」
「怖がるより笑う方がいいしな」
 本の表紙を笑いながら見ている。
「そうするさ」
 言いながら本を開きだす実だった。そこには先程までの恐怖で震えるものはなかった。そして読むにつれ笑みを深めていくのだった。秘密がわかればどうということはないことであった。どれだけ恐ろしいことが書いてある本も。


予言   完


                 2008・11・15

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