ソードアート・オンライン編
ー青眼の悪魔ー
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は思ったよりも浅く、輝く双眼に怒りの色を滲ませた悪魔は、大きく息を吸い込み、わ輝く息を吐き出した。
「ーー舐めるなぁっ!!」
再び抜刀が放たれ、凄まじい剣風がブレスを切り裂く。 輝く吐息がダイヤモンドダストのように散る中、悪魔と人狼が激しく斬り結ぶ。 今までの劣勢を跳ね除けるように刀を振るうユーリの猛攻に悪魔が僅かに後ずさる。
もしかしたら、イケるのではないか……救助を続ける中、戦闘外にいるプレイヤーたちは希望を抱く。 だが希望はただの理想に過ぎず、即座に散った。
グウォン……!と唸りを上げ、大蛇がその体を鞭のように振るった。 苛烈に攻撃を仕掛けていたシィの体を強かに打ち、その矮躯をいとも容易く吹き飛ばした。 壁へと激突し、苦悶の声をを漏らす相棒を見て、ユーリが堪らず叫んだ。
「ーーシィ!?」
ユーリの視線がグリーム・アイズから一瞬だけ逸れる。 決定的な隙をグリーム・アイズが見逃すはずがなく、 体の捻りを前方位を薙ぎ払う両手剣技〈ラウンド・スマッシュ〉が放たれ、ユーリの華奢な体を吹き飛ばした。 ギリギリ、剣と体の間に刀を差し、直撃を免れるが強烈な一撃を受けた代償として〈転倒〉状態となり、ユーリに慈悲無き硬直が課せられる。
「ーーッ!? ユーリ!!」
「くっ……」
地面に転がったまま見上げるユーリへと断罪者を狩るギロチンの如く大剣が振り下ろされる。 元より防御の低い自分が直撃を受ければ、HPは容易く散るだろう。 相棒が悲痛な叫び声を上げる中、ユーリは目を瞑った。
だが、ユーリを襲う衝撃は数秒経ってなおやってこず、薄っすらと瞳を開ければ、コートの裾を翻したキリトがユーリを守るように悪魔の前へと立ち塞がり、漆黒と純白の剣を交差させ大剣を受け止めていた。
「お前……それ」
「……すまん、遅くなった」
ユーリは思わず眼を見張った。 キリトがずっとひた隠しにしてきた〈二刀流スキル〉。 それを今解放したキリトは、ぐっと四肢に力を込め、二刀がグリーム・アイズの大剣を押し返し、即座に両手の剣が振るわれ、ガラ空きとなった胴体を深々と切り裂いた。 大ダメージが通り、グリーム・アイズが絶叫する。 さらに次々と両の剣が閃き、群青の体躯に紅い斬撃痕を刻んでいく。 凄まじい勢いでグリーム・アイズのヒットポイントが減少していき、 そして、二段目のHPバーが粉砕されると同時にグリーム・アイズの目の色が変わった。
咆哮と共に大剣を振るい、強引にキリトを引き離す。 が、そこに眩い銀閃が放たれ、悪魔の胴体に傷をつける。 堪らず叫ぶ悪魔を他所に、再び風切り音が響き、銀閃が奔った。
ギロリと悪魔の双眸がキリトとグリーム・アイズの間に割り込んだ人狼へと向けられ、大剣が振るわれる。 だが本人
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