妖怪の賢者は胡散臭いにゃあ
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にゃが輩は野良猫である。名前は無い
にゃてにゃて困ったことに目が覚めると知らない場所にいたにゃ。
「にゃ?」
……この匂い。にゃが輩が嫌うあの妖怪の匂いだにゃ。 あの妖怪は胡散臭いから嫌いにゃ。
「あら? 胡散臭い妖怪で悪かったわね。野良猫さん?」
「にゃあ」
嫌いにゃ理由ににゃせがにゃが輩の心の声を読むからにゃ。心を読むのは覚妖怪だけで十分にゃ
「読まれるのが嫌なら喋ってはどうかしら?」
「にゃっ!」
誰が喋るかにゃっ! この紫ババア!
「いい度胸じゃない。まぁ所詮はただの野良猫の戯れ言ですし」
『にゃらなんでお前さんの家にわっちが居るのかを聞きたいんじゃが?』
「あらあらあら。喋らないんじゃなくて?」
『ふん! 今回だけだにゃ。 あと百年は喋らにゃいさ』
「そういえばあんたの名前って何だったかしら?」
『わっちはただの野良猫じゃ。名前なんて数百年前に捨てたわ』
「あら? 私の上げた名前を捨てたのかしら」
名前……そんにゃもん昔全部纏めて捨てたにゃ
「にゃあ」
「クスクス……喋るのはもうおしまいかしら?」
「ニャア」
帰るにゃ。
◇野良猫帰宅中にゃあ
野良猫が帰ったあと八雲紫は一人で「もう戻ってくる気はないのね。○○○」と言うと隙間のなかに消えた。
後には飲みかけのお茶の煙が誰もいない八雲亭にゆらゆらと消えていくだけだった。
つづく
野良猫手帳
妖怪の賢者
名前 八雲紫
能力 境界を操る程度の能力
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