第94話
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も人を見る目は確かなつもりだ。君に対抗できるとすれば、それこそあの男やメンフィルの名高い武将達やリウイ皇帝陛下くらいだろうな。」
「………………………………」
リシャールの言葉を聞いたロランスは何も言わず黙っていた。
「その彼のことですが……。このままでは、彼の子供たちがグランセル城に入ってしまいますわ。……それにメンフィルの重要人物達が4人も王都にいますが、何らかの処置を講じましょうか?」
「放っておきたまえ。公爵閣下が約束してしまったことだ。今更、遊撃士協会が介入しても計画が止まることはありえない。それにいくら実力が飛びぬけているメンフィルの者達が介入した所で所詮は個人だ。大した事はない。」
「で、ですが……」
リシャールの説明を聞いても、未だにカノーネは納得していない様子で何かを言いかけたが、リシャールはカノーネから目線を外してロランスに尋ねた。
「……ロランス君。計画の進行度はどのくらいだ?」
「現在90%を越えました。一両日中には、最終地点へ閣下をご案内できるかと思います。」
「よし、いいぞ。」
ロランスの報告を聞き頷いたリシャールは数歩前に出た。
「……王国の夜明けは近い。たとえ逆賊の汚名を受けても……必ずやこの手で明日を切り拓くのみ。2人とも、これからもさらなる活躍を期待しているよ。」
リシャールは決意の表情になった後、口元に笑みを浮かべてでカノーネとロランスに声をかけた。
「ハッ。」
「どこまでも閣下に着いて行きます!………(さて……博士奪還を許したあの者達や武術大会で敗北したあの者達がいても邪魔なだけね……計画が完了するまで謹慎でも言い渡しておきましょう。)」
リシャールの言葉にロランスは軽く礼をし、カノーネも礼をした後、心の中で博士奪還を許してしまった特務兵達や武術大会で敗北した特務兵達の処分を考えていた。
そしてリシャール達は表彰式が終わった後、デュナンを護衛しながら城に向かった……
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