〜武術大会・決勝戦〜前篇
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……テル……?」
「エステル君?いつの間に髪と瞳の色を変えたんだい?」
(……本当にエステルか?余りにも気配が違いすぎる……)
母譲りの栗色の髪は美しい黒髪に変わり、父譲りの紅い瞳は澄んだ翡翠の瞳をしているエステルの姿にヨシュアは戸惑い、オリビエは驚き、ジンはエステルから漂う気配が普段のエステルと余りにも違いすぎる事に首を傾げた。
「水よ、我が刃となれ……」
黒髪のエステルが静かにそう呟くと、カーリアンに向けている棒の先端に水が宿り、ある武器に変わった。
「斧槍!?」
ヨシュアはエステルが持っている武器の形態を見て、驚いた。
「いくわ……剛進突破槍 !!」
そしてカーリアン目掛けて、普段のエステルとは思えない達人クラスの動きで突進した!
「っと!?いたっ!?」
エステルの動きに驚いたカーリアンだったが、双剣で防御した。しかし、水の刃と同時に衝撃波も襲って来たため、それは回避できず、ダメージを受けた痛みに顔を顰めた。
「貴女、何者?エステルじゃないわね?」
「………………」
鍔迫り合いをしながらカーリアンは黒髪のエステルに尋ねたが、尋ねられた本人は黙っていた。
「だんまりか。じゃあ、力づくでもしゃべってもらうわよ!どーりゃー!3段斬り!!」
カーリアンは常人では回避できない速さで攻撃を仕掛けた!
「――3段突き。」
自分に襲いかかって来る連撃を黒髪のエステルはカーリアンの動きに着いていくかのようにクラフトを放って、カーリアンの攻撃を相殺した。
「嘘!?今のは結構本気で攻撃したのに………!」
攻撃が相殺された事と自分の動きに着いて行けた事にカーリアンは驚いた。そして黒髪のエステルはその隙を狙って、大技を放った!
「我が奥義、受けなさい!………我に眠りし命の守護よ……ここに来たれ!! 」
黒髪のエステルが叫ぶと、水の刃がついた棒全体を水が覆い、水柱と化した!そして黒髪のエステルはそれをまるで踊りを舞うかのような動きでカーリアンに放った!
「蒼流……演舞槍!!」
「なっ!?」
黒髪のエステルが放った見覚えのある技を見ると同時に聞き覚えのある技名を聞いたカーリアンは驚いた。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」
黒髪のエステルは叫びながら、舞いながら水柱を連続でカーリアンに攻撃した。
「くっ………!やってくれるじゃない!!」
驚いたせいで防御が遅れたカーリアンは黒髪のエステルが放った大技の何発かを喰らい、痛みに顔を顰めた後、黒髪のエステルを睨んだ。
「黒髪に翡翠の瞳………槍術に水の魔術。それに今の奥義はあの娘しかできないはず………
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