第91話
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「言われてみれば……」
そしてもう一人の兵士がエステル達が武術大会の決勝戦で出る出場者だと気付き、声をあげ、もう一人の兵士も片方の兵士の言葉を聞きエステル達の顔を見て頷いた。
「あ、兵士さんたち、見物してくれてるんだ?」
「はは、警備のついでにね。特に今日の試合は白熱の展開で興奮させられたよ。」
「明日は決勝戦なんだろう?ホテルまで送っていくからゆっくり休まなきゃだめだぜ。」
「え、えっと……」
「わかりました。お言葉に甘えます。」
好感的になった兵士達の態度にエステルは戸惑ったが、ヨシュアが代わりに答えた。そしてエステル達は兵士達にホテルのフロントまで送られた。
〜ホテル・ローエンバウム〜
「えっと……送ってくれてありがとう。」
「どうもお世話様でした。」
ホテルのロビーまで送ってくれた兵士達にエステル達はお礼を言った。
「なあに、自分たちは君たちのファンだからな。」
「いくら同盟国の英雄の一人とはいえ、毎年彼女に優勝されているからな。リベールで生まれた者として、同じリベール人である君達には勝ってほしいのだよ。」
「そうそう、モルガン将軍でさえ勝てなかったもんな。でも、今年はそっちは4人で向こうは1人だ。もしかしたら勝てるかもしれないし、期待しているぜ。」
「まあ、そんなわけで君たちの活躍には期待してるよ。」
「明日の試合、頑張ってくれよな!」
「あはは……どーも。」
「精一杯頑張ります。」
兵士達の応援の言葉にエステルとヨシュアは笑顔で受け取った。そして兵士達はホテルを出て行って、巡回に戻った。
「じゃあ、部屋に戻ろうか。多分、リフィア達も戻っているだろうし。」
「そうね。ミントも首を長くして待っているだろうから、一端部屋に戻ってその後、プリネ達の所に行ってミントを迎えにいきましょうか。」
そしてエステル達は自分とヨシュア、ミントが泊まっている部屋に向かった。
〜202号室〜
コトン!!……パタパタパタ……………
エステルが部屋を開けようとすると、中から何か音が聞こえてきた。
「あれ……。今、何か物音がしなかった?」
「………………………………」
部屋の中から聞こえて来た物音にエステルは首を傾げ、ヨシュアは厳しい目つきで扉を見ていた。
(……部屋に入ると同時に臨戦態勢のまま状況確認を。)
(えっ……!?)
ヨシュアの囁きにエステルは驚いた。
(たぶん、侵入者だ。爆発物が仕掛けられている可能性もあるから気を付けて。)
(ちょ、ちょっと……冗談でしょ?)
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