第91話
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ンセルに生まれる。士官学校を優秀な成績で卒業後、軍作戦本部のスタッフに抜擢される。
1201年、情報部の設立と同時にリシャール大佐の推薦で情報部に異動。以後、リシャール大佐の副官として作戦指揮の補佐をする立場にある。
「『優秀な成績で卒業』ってこれまたエリートって感じねえ。」
「任官されてから、リシャール大佐の下でずっと働いてきたみたいだね。忠誠心は堅いみたいだな……」
カノーネの経歴を読み終わったエステルは自分達にとって嫌みに感じ、ヨシュアはリシャールに対するカノーネの忠誠心はかなりのものだと感じた。そして最後にロランスについての情報を読み始めた。
〜ロランス少尉について
ロランス・ベルガー少尉。年齢、国籍不明。傭兵部隊『ジェスター猟兵団』に所属していたところを、リシャール大佐の招きに応じて情報部の一員となった。それ以前の経歴は不明。
「あの仮面のヤツって……リベールの人間じゃないんだ。しかも元傭兵で経歴不明ってどーいうことよ?」
ロランスがリベール出身でない事や経歴すらわからない事にエステルは驚いた。
「……判らない。『猟兵団』といえば最高ランクの傭兵部隊にのみ与えられる称号のはずだけど……」
「へー、そうなんだ。戦闘のエキスパートとして大佐が引き抜いたのかしら?」
ヨシュアの説明を聞き、エステルは首を傾げながらロランスが情報部に来た経歴を推測した。
「うん……そうかもしれないね。『ジェスター猟兵団』……どこかで聞いたことがあるような………」
エステルの推測に頷きながらヨシュアは、聞き覚えのある猟兵団の名前に首を傾げていた。そして読み終わったファイルを閉じて、ナイアルに返した。
「ありがと、ナイアル。何となく敵の姿が見えてきたわ。」
「お役に立てて何よりだぜ。こちらも、資料を調べているうちに面白いことが色々と判ってな。」
「面白いこと……ですか?」
ナイアルが言った”面白い”という情報にヨシュアは首を傾げた。
「たとえば指名手配されている親衛隊のユリア中尉だが……。士官学校で、カノーネ大尉と同学年だったらしいぞ。」
「へえ〜、そうだったんだ。」
「そのわりには、あの2人、あまり仲が良さそうには見えませんでしたけど……」
カノーネとユリアの以外な共通点にエステルは驚き、ヨシュアはルーアンの空港で2人の会話等を思い出し、あまり仲が良くなかった事に首を傾げた。
「何でも、お互い主席を争うライバル同士だったらしくてな。文のカノーネ、武のユリアと好対照な2人だったらしい。」
「なるほど……何となく想像できますね。」
「ユリアさん、凛としてて昔の
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