暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第96話
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
られたから、良い感情は持っていないだろうし。」

「………………」

「それは…………」

「フン、洒落になっていないな。」

サラ教官の話に頷いて推測したフィーの言葉を聞いたマキアスは複雑そうな表情をし、ラウラは真剣な表情になり、ユーシスは鼻を鳴らして呟いた。

「―――話を戻します。次に闇陣営の神々についてですが……皆さんもご存知の通り、”混沌の女神(アーライナ)”も闇陣営に属する女神で、メンフィル領内にも多くの教会があります。そしてそれとは別に他にもメンフィル領内に多くの教会がある宗教団体があります。―――その宗教団体が崇める神とは”暗黒の太陽神(ヴァスタール)”。」

「ヴァスタールは別名”暗黒王”の名を持つ”暗黒の太陽神”です。」

「”暗黒王”に”暗黒の太陽神”……」

「何だか名前からして少し怖いですよね……?」

プリネとツーヤの説明を聞いたガイウスは呆けた表情で呟き、セレーネは不安そうな表情になり

「……ちなみにその宗教はどんな教えなのですか?」

真剣な表情で黙り込んでいたエマは尋ねた。



「”闇勢力としての秩序を成立させる”が本来の教えなのですが……盗賊や山賊が自分達の行動を正当化する為にも崇められ、本来の教えとは若干外れている事例も多く、また規則や制限も緩い為、魔術の追求のためだけに入信する魔術師も多いそうです。」

「なっ!?それは要するに犯罪行為を認めるって事じゃないか!」

「……犯罪行為を教義で正当化している事に、そのヴァスタールとやらを崇めている宗教団体は何の処罰も降さないのか?」

エリゼの説明を聞いたマキアスは信じられない表情で声を上げ、ラウラは眉を顰めて尋ねた。



「―――先程も説明したように”暗黒の太陽神(ヴァスタール)”教は規則や制限が緩やかで、例え犯罪行為を正当化する為に教義を使われても処罰等しないんです。これに関しては世界に”混沌”を望む”混沌の女神(アーライナ)”教も同じです。」

「闇陣営の神々を崇める宗教団体は光陣営の神々を崇める宗教団体と違って、全体的に規則や制限が緩やかである事が特徴的なんです。勿論闇勢力による国家などは教義に忠実ですから、全ての信者が犯罪者と言う訳ではないんです。」

「―――要するに犯罪者も受け入れる宗教団体って事ね。名前の通りまさに”闇”の宗教団体ね。」

プリネとツーヤの説明を聞いたサラ教官は頷いた後真剣な表情でプリネ達を見つめた。

「そしてメンフィルは”光”と”闇”の”共存”を謳う国……」

「今の話を聞けば並大抵の事ではできんな。下手をすれば両陣営を敵に回す行為だしな。」

「メンフィルが”大陸最強”と呼ばれる理由はそれもあるんだろう
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ