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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第94話
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エリゼの先導によって先を進んでいたリィン達は驚くべき光景を見た。
〜マルーダ城・中庭〜
「リスティの翼、フカフカして気持ちいい〜♪」
「フフ、くすぐったいですよ〜。」
「ねえねえ、リスティ!鬼ごっこをしよう!」
一人の睡魔の女性と子供達は中庭で遊び、その光景を見たアリサ達は戸惑いの表情でプリネ達に尋ねた。
「えっと……あそこにいる睡魔族の女性や子供達って貴族なの?」
「服装からして、どう見ても平民にしか見えんが……」
「―――睡魔の女性はリスティさん。リウイ陛下の使い魔です。リスティさんは子供好きですから、普段はああして子供達と遊んでいるんです。」
「それとユーシスさんの予想通り、子供達は貴族ではなく”平民”ですよ。」
戸惑いの表情をしているアリサとユーシスの疑問にツーヤとプリネがそれぞれ答えた。
「ええっ!?へ、”平民”!?」
「何で”平民”が城の中庭に……」
プリネの説明を聞いたエリオットは驚き、マキアスは信じられない表情をした。
「――――”幻燐戦争”終結時よりリウイ陛下の意向によって平時は城の中庭を解放して、憩いの場にし、シルヴァン陛下の代になっても変わらず続けているのです。」
「リウイ陛下が……」
「何でそんな訳のわからない事をしているの?」
エリゼの説明を聞いたガイウスは驚き、フィーは首を傾げて尋ねた。
「元々は子供好きのリスティさんが子供達を城に引き入れて遊んでいた事がきっかけだそうでして…………城に務めている方達は勿論、側室の方々も子供達の無邪気な笑顔は好きで、お父様もそう言った事を気にしない方ですから、そのままなし崩し的になって、今では中庭には平民の方達でも気軽に入れるようになっているんです。」
「へえ?エレボニアでは”魔王”と恐れられている人物とはとても思えないわね♪」
「サ、サラ教官……」
口元に笑みを浮かべたサラ教官の言葉を聞いたエマは冷や汗をかき
「ハハ……街のみんなと一緒に遊んだ時が懐かしいな、エリゼ。」
「ええ……最初は驚きましたけどね。誰でも城の中庭に入れるなんて。」
リィンとエリゼは懐かしそうな表情をし
「とても民に優しいお方ですね……」
「うむ。皇として懐が広い方だな。」
微笑みながら言ったセレーネの意見にラウラは頷いた。
「エレボニアでは信じ難い光景だな……」
「アハハ、確かに。」
驚きの表情のユーシスの言葉にエリオットは苦笑しながら頷き
「……異世界の皇族というのは、皆リウイ陛下やプリネ達のような方達なのか?」
ある事が気になったガイ
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