外伝〜鉱夫達の救出〜前篇
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たんや。ご丁寧にも”剣聖”の妻の護衛の依頼の時同様、報酬前払い付きでな。」
「ええっ!?」
(”西風の旅団”と同じ依頼を請けていた人物というのは”銀”の事でしょうね。)
(ええ、間違いないかと。)
「えとえと……ちなみにその依頼に対する報酬は幾らもらったんですか?」
ゼノの説明を聞いたエステルが驚いている中、アーシアとヨシュアは小声で会話し、ティータはゼノ達に訊ねた。
「……団の関係者でもない部外者に詳細な金額は教えられないが、依頼内容の難易度とは釣り合わない莫大な金額とだけ言っておく。」
(レンちゃんは一体幾ら支払ったんだろう……?)
(というかあの娘の金銭感覚は一体どうなっているのよ……)
レオニダスの答えを聞き、仲間達と共に冷や汗をかいたティータとエステルはそれぞれ疲れた表情で小声で呟いた。
「お、おい……遊撃士さん。」
「も、もう出て行っても大丈夫か?」
その時後方に避難していた鉱夫達がエステル達に訊ねた。
「あ、うん、大丈夫よ。」
「はあ〜、ありがとう助かったよ。君達のおかげでまたおいしくゴハンが食べられるさ。」
「こら、バカ。なに悠長なこと言ってやがる。親方たちはどうした?まずそいつを教えやがれ。」
「うん、とにかく今は状況を把握するのが先決ね。」
「やはり事故が起きたんですか?」
「う、うん……そうなんだ。昨日の工事中に魔獣避けの導力灯が消えちゃってね。仕方ないから工事を中断してここで待機してたんだよ。そしたら今朝、現場から魔獣の大群が溢れ出して……ブルル、ぼ、僕も危うく食べられちゃう所だったよ。」
事情を話し終えた鉱夫は救援が来なかった時の自分の事を考え、思わず身体を震わせた。
「ちょっと待った。ギルドから警備に来た遊撃士がいたはずでしょ?」
「あ、ああ……そのお兄さんが僕らのために時間を稼いでくれてたんだ。けど、最後にはあの人もま、魔獣の群れに飲み込まれて……」
「!!」
「そ、そんな……!?」
「不味いわね……」
「……すぐに行動すべきですね。」
鉱夫の話を聞いたエステル達はそれぞれ血相を変えた。
「とにかく鉱夫の人達の救助が最優先の課題ね。リッジを助けに行くにはそれが済んでからの話ね。」
「……ん、了解よ。心配だけど、それがあたし達の使命だもんね。」
「ぼ、僕はお腹が減って飛び出して来ちゃったけど……きっと親方たちはまだどっかに隠れてるはずだよ。」
「全部で何人いたのかしら?」
「後4人いるはずだ。遊撃士の兄ちゃんを入れれば5人さ。」
「了解したわ。す
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