外伝〜ジェニス王立学園占拠事件〜後篇
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の数だと正面からの攻め手は10人前後はほしいところだ。」
「そうですね………それだけいれば待機中の兵士をこちらに引き付けられそうです。」
「問題は正面の攻め手の戦力不足、か。」
アーシアの意見に続くように答えたバダックの話にヨシュアは頷き、銀は静かな表情で呟いた。
「そうね……10人前後って………ここにいる全員でやっとじゃない。このまま王国軍の部隊が到着するのを待つしかないわけ?」
「……その必要はない。それについては自分たちが補わせてもらおう。」
エステルが悩んでいたその時クルツ、アネラス、グラッツ、カルナがエステル達に近づいて来た。
「あ……」
「ああ〜っ!アネラスさんたち!?」
「はは、何とも絶妙なタイミングで来てくれたな。」
予想外の援軍の登場にティータは呆け、エステルとジンは明るい表情をした。
「へへ、ついさっきルーアン支部に到着してね。」
「ジャンから話を聞いて慌てて駆けつけてきたわけさ。」
「まったく……これ以上ないくらいの援軍だわ。」
「……エステルちゃん。湖畔で助けてもらって以来だね。あの時はありがとう。危ない所を助けてくれて。あの後、エステルちゃんが掠われちゃったって聞いて私、ホントに申し訳なくて……」
「あはは、いいってば。こうしてちゃんと無事だったし。それに……ヨシュアも戻って来てくれたしね。」
申し訳なさそうな表情で話すアネラスにエステルは苦笑しながら答えた。
「そっか……。えへへ……久しぶりだね、ヨシュア君!お姉さんのこと覚えているかな?」
「はい……もちろん。僕がいない間、エステルがお世話になったそうですね。どうか礼を言わせてください。」
「ふふ、お世話になったのはむしろ私の方なんだけどね。それよりも私としては、君がいない間、エステルちゃんがそれだけ寂しそうにしてたか教えてあげたいんだけど……」
「ちょ、ちょっと〜!?」
アネラスの話を聞いたエステルは慌て始めた。
「えへへ、冗談だってば。……どうやらあんまりゆっくりできない状況みたいだし。」
「うん……実はそうなのよ。ヨシュア、銀さん。もう一度、学園内の状況を話してくれる?」
「了解。」
「よかろう。」
その後ヨシュアと銀はクルツ達にも状況を説明し、エステル達は銀の存在に疑問を持っていたクルツ達に銀はレンが雇っている協力者である事を説明した。
「なるほど……そういう状況か。確かに、二手に分かれて迅速に事を運ぶ必要がありそうだ。」
「そうなるとこの人数なら……。裏手を5人、残り全員を正面に分かれるのがいいんじゃないか?」
「ま、妥当な線
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