外伝〜ジェニス王立学園占拠事件〜後篇
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ク……何とでも言うがよいでしょう。そしてもう一つの目的は……リベール王家の姫君ですよ。」
「!」
ギルバートの目的を聞いたコリンズは表情には出さず、心の中で驚いていた。
「噂によると、この学園に在籍なさっているようですね。どの生徒がそうなのか教えて頂きましょうか?」
「……何を言っているのかさっぱり分からないな。確実に言えることは……この学園にそのような娘は存在していないということだ。君の完全な見込み違いだぞ。」
「はは、あくまでとぼけるおつもりですか。まあいい、時間はたっぷりある。じっくり見定めるとしましょう。」
「くっ……」
口元に笑みを浮かべて語るギルバートをコリンズ学園長は唇を噛みしめて睨みつけていた。
(彼が今回の首謀者か……。そういえば学園のOBという話だったな。)
学園長室の様子をうかがったヨシュアはさまざまな場所の様子をうかがい、生徒達がいると思われる教室の様子をうかがった。
(あ……)
窓から教室の様子をうかがうと、そこにはジル達がいた為、ジル達から状況を聞くためにヨシュアは窓をノックした。
〜教室〜
「なんだ……?」
「今……何か音がしなかった?」
「……こっちか?」
ノックの音に気付いたハンスは窓際に寄ると、窓の外にいる人物―――ヨシュアに気づくと驚いた。
「なっ……!」
(……静かに、ハンス。大声を上げたら見張りに気付かれるよ。)
大声を出しかけたハンスに窓の外にいるヨシュアは小声で警告した。
(わ、分かった……。……しかしお前ねぇ。この状況で大声を出すななんてかなり無茶なこと言ってるぜ?)
(はは……ゴメン。)
(ちょっとハンス……。窓の外に誰がいるわけ?)
ヨシュアとハンスが会話をしているとジルが興味ありげな様子で近づいてきた。
(おい、押すなって。あのな……絶対に大声上げるなよ。)
(はいはい。この生徒会長のジル様がそんじょそこらのことで大声を上げるわけが……)
ハンスの忠告を聞き流すような様子で頷いたジルは窓の外にいるヨシュアの姿を確認し
(〜〜〜っ!!!)
ヨシュアの登場に驚いたジルが叫び声を上げそうになると、ハンスがとっさにジルの口を覆った。
(やっぱり大声を出しそうになったな……)
(そ、そりゃ驚きもするわよ!何よヨシュア君!どうしてそんな所にいるの!?)
(久しぶりだね、ジルさん。時間がないから手短に説明するけど……)
そしてヨシュアは今までの経緯と一人の男子生徒の報せで学園の異変を知ったことを説明した。
(なるほどな……。要するに、学園を
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