第26話 湾内さん
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た御坂達を眺めた。
んー、知らん奴がいる
サソリの姿に湾内は、キラキラした視線を浴びせると大股で近づいて、サソリの両手をギュッと握った。
「貴方がサソリさんですね!あの時、助けて頂いてありがとうございます」
「!?」
急にやってきたクセっ毛の女性に手を握られて、どうして良いかわからずに御坂達に助けを求めるように視線を投げかける。
「??!」
「湾内さん。探している人って合ってる?」
「はい!ありがとうございます」
うわー、本当にサソリだったんだ
意外ね
湾内は向き直るとサソリの握った手に自分の手を這わせる。
サソリの手の感触を味わっているかのように艶っぽく。
ゾゾッ!
サソリは言い知れぬ、寒気に襲われた。
「だ、誰だお前!」
「サソリさん、サソリさん。素敵な名前ですわね」
話が噛み合ってない!
サソリは、湾内から手を無理矢理引きはがす。
しかし、湾内は構わずに恍惚とした表情でベッドの上に上って四つん這いでサソリに近づいていく。
「ちょっと待て!」
サソリは、身体を起こして立ち上がると迫る湾内から逃げるようにベッドの枕元に移動した。
病室に備えてある電灯にサソリの左腕が触れると電流が走ったかのような痛みに襲われる。
「いだ」
「あ、傷が痛むみたいですわね。わたくしが痛いのポイってしてあげますわ」
「言ってる意味が分からん!」
「あーはいはい、湾内さん一先ず落ち着きましょうね」
御坂が湾内を羽交い締めにすると、ベッドから降ろして、サソリから離した。
「何をするんですの御坂さん」
「説明しないとサソリも分からないでしょ」
「はーはー」サソリの顔が引きつって固まっている。
この時ばかり、御坂に感謝した。
「大丈夫ですの?」
「こんな奴初めてだ」
サソリが力を抜いて、ベッドに腰掛ける。
ふと、隣を見上げるとこれまた新キャラの黒髪ストレートの女性が立っていた。
「思ったよりも可愛らしい姿ですのね」
「だから、誰なんだお前ら」
忍の構えをするが、左腕の痛みに顔を歪ませる。
「つー......」
「へえ、常盤台の人ですか」
佐天が落として割った氷を掃いて集めていて、感心したように顔を上下に揺らす。
「御坂さんの後輩に当たりますわね。申し遅れましたわたくしは、湾内絹保と言います」
「あたしは、佐天涙子!御坂さんや白井さんの他に常盤台の人に会ったの初めてかも」
「あら、御坂さんや白井さんの御友人に会えましてわたくしも嬉しいですわ」
黒髪ストレートの女性が優雅に腰を屈めて挨拶をした。
「わたくしは、泡浮万彬と申しますわ」
「湾内さんに泡浮さんですか」
うわー、全身から迸るお嬢様感が凄いわ
腰を屈めて挨拶なんて初めて見た
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