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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第26話 湾内さん
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たみたいだな」
そんな事を言っているが、腕を組んで考えいる。
納得いかないように頬杖をついた。
「ねえ、サソリ......ありがとうね。色々と迷惑かけちゃって」
佐天が頭を掻きながら、謝罪の意味で頭を下げた。
「ああ......佐天、もっと近づけ」
「へ?」
サソリの言う通りに頭を下げたまま前に出た。
コツン
と一回サソリは右手で佐天の頭を小突いた。

いたっ!
いや、あんまし痛くないかも

「お前な!最悪死んでいたぞ」
頭を上げてサソリを見ると、本気で怒っているかのように佐天を睨みつけていた。
サソリの様子に思わず心臓が飛び上がりそうになり、動向を伺うように身体が固まった。

「今回このくらいで済んだから良かったものの、よく考えろよお前!」
サソリが殺気を含んだ怒気で佐天を叱責する。

「ご、ごめん」

「はあ......オレも人の事言えねえが、もっと慎重に行動しねえと周りに危害が及ぶ」
「......」
重厚に包帯が巻かれ固定されたサソリの左腕を見る。
サソリの左腕は、爆発の衝撃で重度の火傷となり、無理矢理動かすと皮膚が引っ張られて裂けてしまうらしい。
治るまでは、あまり動かさないように注意が必要とのこと。

「これで終わりだ。ケジメだと思え。一応、お前の能力には助けられたし」
サソリが軽く笑みを浮かべている。
「無事で良かったな」
さきほどの叱責よりも多少柔らかめの声でサソリが佐天に対して言った。

少しだけホッとしたように深呼吸をする。
サソリは、ネチネチ叱るタイプではなくガツンと一回強く叱るタイプのようだ。

「さ、サソリ......聞きたいことがあるんだけど。あたしの能力って」
佐天は、意を決して自分の能力について訊いてみた。
「氷遁だろ」
「ひょうとん?」
「氷を使った術だ。あまり数が多くない忍術だな。一族や家族で使える奴が居ただろ?」

いやいや、平凡な佐天家の人間にそんな人は居ませんでしたよ
多分、先祖は農民の方

「いや、いないけど」

「ん!?だとすればおかしいな。血継限界は遺伝的要因が強いからな、ちょっとチャクラを練ってみろ」

ちゃくらを練ってみろと言われましても
一先ず、佐天は指先に意識を集中して力を込める。
やはり、ハッカを塗られたかのような冷たさを感じるがそれ以上強くならない。

「うまくコントロール出来てねえみてーだな。背中を向けろ」
背中?
背中ですか?

クルッと後ろを向いて、サソリのベッドに腰掛ける。
サソリは体勢を変えると右手で佐天の背中に触れ始めた。
「ふわ!」
肩甲骨の端をマッサージでもするかのようになぞっている。

「ふふ、ちょっとくすぐったいかな。何をしているの?」
「んー、お前のチ
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