第5話 Saturday of our someday
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
んでもお祈りできるんじゃないかにゃ?」
「へぇ〜凛ちゃん物知りなんだねー」
凛は鼻高々にえっへんと大きく胸を張る。花陽も僕も特に言及せずに神前まで歩き、着いたところでお参りする時のルールを確認する。
「ねぇ、お参りの正しいルールって二礼二拍手一礼で良いんだよね?」
「他にも色々しなきゃいけないルールはあるんだけど...すっとばしてきてるんだよねぇ」
「そうなのかにゃ?というか『にれいにはくしゅいちれい』ってなに?」
そもそも凛は『二礼二拍手一礼』すら知らないらしい。とりあえず大まかな事を花陽が凛に教え、ようやく参拝らしくなってきた。
気を取り直し、神前に立って作法に準じてお参りをする。
二拍手の間みんなはどんな事を考えてるのか薄目で2人をチラリと見る。
花陽は真剣に何か呟きながら祈り、凛ちゃんは口元を見ただけで何を祈ってるのかわかった。
「ラーメンお腹いっぱい食べられますように」だと思う。
各々自由に願ってるので僕も自由に......
(僕の願いって....なに?)
───二人が楽しい高校生活を送れますように?
僕は常日頃二人が笑顔で高校生活を送れることを願っていた。 そのために今日までずっと行動してきたし支えてきた。
不良に絡まれた時も...ボロボロにされたけど、最善の道はつくってきた。
進路に悩んでいたときもどうすればいいのか一緒に悩んで、考えて、そして、結論を出してきた。
また受験の時も二人を合格させるために必死に勉強をした。
凛は英語、花陽は公民が苦手だったから僕はその二科目を重点的に猛勉強をし、考え方や解き方をアドバイスしてきた。
僕自身も勉強は苦手だったけど二人の為に勉強をしたおかげで自分の力にもなったし、彼女たちも合格できて一石二鳥の成果をだすことができた。
これもすべて、彼女達の為にやったことであり、僕のやりたいことだったから。
...でも、なにかが違う。
僕の願いや希望は花陽や凛のソレらと比べるとなにかが違うような気がする...
(僕は...?)
...わかんない。
───大好きな二人の傍にいること?
幼馴染の花陽と凛。
僕にとってなくてはならない大切な、それこそ兄妹のように一緒に過ごしてきた幼馴染であり、親友の彼女達。
そんな二人が僕の傍から離れていったら.
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ