機動戦艦ナデシコ
1316話
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たけど、何回かあったみたいに極端じゃなかったみたいね。……それで、そっちの2人は今回アクセルの毒牙に掛かった哀れな子羊かしら?」
「いや、その言い方はちょっとどうかと思うんだが」
チラリ、とどこか気の毒そうな、呆れたような、それでいて歓迎するような、幾つもの感情が複雑に絡み合った視線でハルカとエリナの方を見やるレモンにそう告げる。
そうして見られている方の2人はといえば、ハルカの方は小さく笑みを浮かべてレモンを見返し、エリナの方はどこか気圧されたかのような表情を浮かべている。
「ふーん。けど、そっちのロングヘアーの方はともかく、ショートカットの方はここに来るには今一つ度胸が据わってないように見えるけど?」
シェリルに視線を向けられたエリナは、自分でもそれを理解しているのだろう。そっと視線を逸らす。
「悪いが、エリナをそう責めないでくれ。この2人はお前達と違って、殆ど成り行きでそういう関係になったんだしな」
「……アクセルが、成り行きで? それってもしかして……」
思い当たる事があったのだろう。いや、自分でもそれを経験しているからこそ、思い当たるのが早かったと言うべきか。
ともあれ、スレイは理解しつつも同情するような視線を2人へと向ける。
「よく身体が保ったな。それもたった2人で。普段は9人で相手をしているのに」
「それは……」
「いいから、いいから。ほら、アクセル君に抱かれたんなら、私達の仲間でしょ。いつまでも立ってないで座ったら? 今日はアクセル君が戻ってきたパーティをするんだから。……ま、戻ってくるのが急だったし、そんなに凝った料理は作ってないみたいだけど」
「ちょっと、美砂! 文句を言うんなら、あんたも手伝いなさいよね! 全く、自分ではやらないのに文句ばっかり言うんだから。……あ、お帰りなさいアクセル君。そっちの2人も初めまして。パーティって言うくらいに大袈裟じゃないけど、それでもご飯の用意はもう少しで出来るから、ちょっと待っててね」
台所の方から顔を出した円が、美砂を軽く睨んでからそう告げ、次にハルカとエリナの方へと告げる。
睨んではいるが、そこにあるのは憎しみとかの重い感情ではない。どちらかと言えば、仕方がないなといったものが一番近いか。
まぁ、この2人はもう10年近く一緒にいるんだから、それこそお互いが知った者同士って事なんだろう。
……そう言えば、円と美砂のもう1人の親友、桜子ってどうしたんだろうな?
麻帆良のラッキー仮面とか言われているように、幸運……いや、豪運の持ち主として有名だったけど。
運とか、そういうのは俺達に取っても非常に大事だ。
戦闘になれば命懸けで戦うのだから、どうしても運とかそういうのは非常に気になる。
そういう意味では、桜子もシャ
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