第75話
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「ふん……往生際の悪い。多少、速力で勝ろうとも包囲網から逃れられるものか。そのまま追い詰めて拿捕せよ!」
「イエス・サー!」
攻撃艇の中で指示をしたモルガン将軍の号令に兵士達は頷いた後、結社の飛行艇を執拗に追った。
〜同時刻・王都グランセル〜
同じ頃、王都周辺の人形兵器を掃討し、王都に戻って来た王国兵達をシード中佐と副官が見守っていた。
「やれやれ、何とか夕刻までに人形どもを掃討できましたねぇ。ようやく一息つけそうです。」
「そうだな……兵達も疲れているだろう。後の警備は後詰めに任せて今日はゆっくり休ませてやれ。」
「了解ッ!」
シード中佐の指示に副官は敬礼をして頷いた。
〜同時刻・レイストン要塞・指令室〜
さらにその頃指令室でカシウスは王国軍士官から報告を聞いていた。
「―――以上をもちまして各方面からの報告は終わりです。”アルセイユ”の遊撃士も含め、予想以上に順調と言っていいかと。」
「ふむ……そうか。」
「しかし、”結社”と言っても所詮は犯罪者の集まりですな。王国軍の敵ではなさそうです。」
「油断するな。例の”方舟”が残っている。警備艇には引き続き王国各地の哨戒に当たらせろ。なお、緊急指令は全部隊に徹底させるように。」
「了解しました!」
報告を終え、新たな指示を受け取った士官が部屋を出て行くとカシウスは一息ついた。
「緊急指令……異変時における行動指令書か。ルーク達に頼む予定の件も含めて杞憂に終わってくれればいいのだが……。………………………………」
その場で考え込んでいたカシウスはやがて立ち上がり、部屋に備え付けられてある通信機を手に取って、誰かに通信を始めた。
「―――ご苦労。カシウス・ブライトだ。突然ですまないが彼をここに呼んでくれ。」
カシウスがある人物と会話をしているその頃、アルセイユは”琥珀の塔”の上空に到着した。
〜アルセイユ・ブリッジ〜
「”琥珀の塔”上空に到着した。斥候部隊からの続報もようやく入ってきたところだ。……塔から現れた襲撃者は巨大な鎌を持つ少女だったそうだ。」
「そっか……予想はしてたけど。」
「……ユウナちゃん………」
「うふふ、ようやくレンの出番ね。」
最後の塔に待ち構えている”執行者”がユウナである事を悟ったエステルとティータが複雑そうな表情をしている中レンは口元に笑みを浮かべていた。
「”殲滅天使”ユウナ……僕が結社にいた頃はまだ”執行者”候補だったけど……まさか、あの”パテル=マテル”を動かせるようになっていたとはね。」
「ヨシュア…
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