第73話
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覚したそうです。」
「へ……お母さんを避難誘導していた部隊って……」
「……一体何があったんですか?」
ユリア大尉の説明を聞いたエステルは首を傾げ、ヨシュアは真剣な表情で訊ねた。
「どうやら准将の奥方を捕えて准将に対する人質にする事で手柄をたてようとしていた”結社”の猟兵達が執拗に奥方を避難誘導していた部隊を追撃していたそうだが……その時にギルドが雇った准将の奥方の護衛と名乗った者達が手助けし、彼らが結社の猟兵達を迎撃している間に奥方を無事ロレントに送り届ける事ができたとの事だ。」
「ギルドが雇ったレナさんの護衛ですって?」
「しかもその言い方だとその者達は遊撃士ではないようだな?」
ユリア大尉の話を聞いたシェラザードは眉を顰め、バダックは真剣な表情で訊ねた。
「ええ。その話を聞かされたロレントのギルドの受付はそのような依頼を遊撃士でもない者達にした覚えはないとの事で、奥方を避難誘導していた部隊の者達に詳しい話を聞いてその者達について調べたそうなのですが…………―――どうやらその者達はある猟兵団に所属する猟兵達で、その猟兵達が准将の奥方を護衛する依頼を請け負っている可能性が出てきたとの事です。」
「ええっ!?りょ、猟兵達がお母さんの護衛の依頼を!?」
「一体どういう事だ……?オッサンは連中にとっての”宿敵”として最も厄介な相手だったのに、何でオッサンの家族を護衛しているんだ……?」
「……猟兵達は仕事によっては争い合った猟兵団とも連携する事もあるそうですし、その逆―――争う事もあるそうですから、彼らからすれば”報酬”さえ支払ってもらえれば例え彼らにとっての”宿敵”であった元遊撃士のカシウス准将の家族の護衛も引き受けるという考え方と思われます。」
「そう、ですね。猟兵達は”報酬”――――ミラが全てで仕事に制限はない事ですしね。」
猟兵達が元遊撃士であったカシウスの妻であるレナを護衛している可能性があるという驚愕の事実にエステルは驚き、アガットは眉を顰め、イオンとアリエッタは静かな表情で推測した。
「そ、それに……一体誰がその猟兵達を雇ったのでしょう……?リベールでは猟兵の雇用を禁止しているのに……」
「それと何の為にカシウス殿の奥方の護衛として雇った事も謎だね。」
「……ユリアさん。ちなみに母さんを護衛していると思われる猟兵達の所属は判明しているんですか?」
クローゼとレイスが考え込んでいる中、ヨシュアは真剣な表情で訊ねた。
「ああ。准将の奥方を避難誘導していた部隊に”西風”に所属する者達と名乗っていた事から”西風の旅団”という猟兵団に所属している可能性が高いとの事だ。」
「”西風の旅団”だと!?」
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