第71話
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を聞いたジンは驚いた。
「クク、顔色が変わったな。万が一、お前が勝ったらそのあたりの話をしてやろう。賭けるのはてめぇ自身の命だ。」
「………………………………。……いいだろう。この命、賭けさせてもらうぞ。」
互いの命を賭ける覚悟をした二人はそれぞれ全身に更に凄まじい闘気を練り始め
(ジ、ジンさん……)
(だめだエステル……これは止められない。)
(うふふ、だったら勝負が終わった後に向けての行動をするべきね♪)
(だから何でお前はそんな腹黒い事をすぐに思いつけるんだよ……)
(かつての同門同士の決闘を汚すような事をしたら後々ジンさんとの間に”しこり”ができるから、止めなさい……)
ジンを心配しているエステルにヨシュアが警告している中、双銃の銃口をヴァルターに向けていつでも攻撃できるようにしているレンの様子にルークは呆れ、アーシアは疲れた表情でレンの行動を諫めた。
「コオオオオオオッ……!」
「はああああああっ!」
そして2人が激突しようとしたその瞬間、何かの武器が2人の間に割って入り、何かの武器はその場で廻っていた!
「なに……!」
「偃月輪……まさか!」
目の前に現れた武器にヴァルターは驚き、同じように驚いたジンは攻撃が来た方向に視線を向けるとそこには東方に伝わる武器――偃月輪を片手に持ったキリカがいた。そしてジンとヴァルターの間に回っている偃月輪はキリカのもう片方の手に戻った。
「キ、キリカさん!?」
「どうしてここに……」
「よ、様子を見に来たって……」
「あの『裏の塔』を1人で登ってきたんだ……」
「フン、それ程の使い手でありながらギルドの受付を務めているとは酔狂な女だ。」
「つーか、それなら最初から俺達に合流して手を貸してくれよな……」
キリカが一人で”裏の塔”を登って来た事にエステルは引き攣った笑みを浮かべ、ソフィは目を丸くし、リオンは感心した様子でキリカを見つめ、ルークは疲れた表情で呟いた。
「キリカ、お前……」
「クク……相変わらずだな。様子を見に来たついでにジジイの仇を討ちに来たのか?」
自分達に近づいて来るキリカをジンは真剣な表情で見つめ、ヴァルターは不敵な笑みを浮かべて尋ねた。
「まさか……。勝負の結果だったのでしょう。どうして私が父の決意を踏みにじらなければならないの?」
「………………………………」
「キリカ……」
キリカの答えを聞いたヴァルターは黙り込み、ジンは複雑そうな表情をした。
「私がここに来たのは6年前、居なくなった誰かに伝えるべき言葉があったから。ただ、それだけ
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