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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第90話
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えっ!?イ、イリーナ皇妃の姉にして元敵国の将軍で女神の力を受け継ぐ”神格者”ですか……?」
「敵国の王女……それも姉が妹のメイドを務める等普通に考えてありえんぞ。……ん?”エクリア・フェミリンス”?まさか――――」
「”ブレイサーロード”達と一緒にいるフェミリンスって名前の女神と関係があるの?」
説明を聞いたエマは驚き、ある事に気付いたユーシスは信じられない表情をし、フィーは静かな口調で尋ねた。
「ええ。フェミリンス様の力を一番強く受け継いでいる方がエクリア様で、エクリア様やエクリア様の親戚筋に当たる私達はフェミリンス様にとって子孫に当たりますね。」
「つまりプリネやリウイ陛下達は”女神の子孫”という事になるのか……」
「まさかオレ達の身近な所に”神”の血を引く人がいるとは思わなかったな……」
プリネの説明を聞いたラウラとガイウスは驚きの表情でプリネを見つめていた。
「アハハ……――ちなみにエクリア様がかつてカルッシャ王国の将軍であった時は、王女の身分でありながら将軍職を務めていた事から”姫将軍”の異名で有名だったそうです。剣術は達人クラス、魔術はフェミリンス様の力を受け継いでいる影響で凄まじい魔力をその身に秘め、まさにフェミリンス様の力を受け継ぐ者として相応しい方ですよ。お父様には及びませんが、少なくともファーミシルス大将軍と互角か、下手をすればそれ以上の腕前を持っています。」
「”姫将軍”……」
「あの”空の覇者”と名高いファーミシルス大将軍と互角かそれ以上とは……」
「あのメイド、そんなに強いんだ。」
苦笑しながら答えたプリネの話を聞いたガイウスとラウラは呆け、フィーは目を丸くし
「ええ。エクリア様が本気になれば、国一つ滅ぼす事も容易いと思われます。」
「た、たった一人の人間が国一つを滅ぼす……ですか……」
「さすがは女神の力を受け継ぎし者と言った所か……」
「普通に考えたらありえないけど、フェミリンス自身の強さを見ていたら納得かも。”アハツェン”の砲撃を易々と防いでたし。」
プリネの答えを聞いたエマは表情を引き攣らせ、ガイウスは真剣な表情で考え込み、フィーは静かに呟き
「それ程の人物が一体何があって、メイドになったのかが全く理解できんぞ……」
「アハハ……まあ、色々とあったんですよ。」
疲れた表情で溜息を吐いたユーシスの言葉を聞いたプリネは苦笑していた。
その後飛行船はリベールの王都”グランセル”に到着した…………
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