暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第87話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
〜地下墓所〜



「よ、よかった〜……」

「ああ……一時はどうなる事かと思ったよ……」

「フフ、イリーナ皇妃の助言とリィンのお蔭だな。」

その様子を見守っていたエリオットとマキアスは安堵の表情で溜息を吐き、ラウラは静かな笑みを浮かべ

「あの”英雄王”に真正面から意見をするなんてやるじゃない♪」

「正直驚きました。あんな事ができるのはイリーナ皇妃を除けばエステルさんくらいでしょうし……」

「ハハ……イリーナ皇妃の助言がなければ、かなり危なかったですよ。」

サラ教官とツーヤはリィンに微笑み、リィンは苦笑していた。



「うむ!さすがはエリゼの兄だな!」

「フウ……兄様が陛下に意見をするなんて正直、生きた心地がしなかったわよ……」

感心された様子のリフィアに見つめられたエリゼは疲れた表情で溜息を吐いた。

「兄様っ!兄様が助言して頂けなければ、私のせいで姫様を含めた多くの方々にご迷惑をかける所でした……本当にありがとうございます……!」

「ハハ……俺がお前とエリゼを守るのは当たり前だし、それにほとんどイリーナ皇妃のお蔭だよ。」

エリスに抱き付かれたリィンは苦笑しながらエリスの頭を優しく撫で

「イリーナ皇妃、本当にありがとうございました……!」

「―――妹や妹の友人を庇って下さってありがとうございました……」

リィンから離れたエリスはエリゼと共にイリーナ皇妃を見つめて頭を下げた。



「フフ、私は大した事はしていませんよ。それに私の大切な専属侍女長の愛弟子を困らせたくなかったですしね。」

「……ご配慮、感謝致します。」

優しげな微笑みを浮かべて言ったイリーナの言葉を聞いたエクリアは微笑みながらイリーナに会釈し

「それよりエリスさん。今回の件で責任を感じてアルフィン皇女と距離を取るような事はしない方がいいと思いますよ。」

「え…………」

「そうでないと、貴女を思って勇気を出したお兄さんの行動の意味がなくなりますもの。確かにリウイの言う通り線引きは必要ですけど……他国の皇族や貴族と”縁”を結ぶ事も貴族の子女として、大切な事ですしね。」

「イリーナ皇妃…………はい……!」

優しげな微笑みを浮かべるイリーナの言葉に驚いたエリスはすぐに気を取り直して真剣な表情で会釈をした。



「何から何まで本当にありがとうございます…………特にリィンさんにはどんな恩返しをしたらいいのか、思いつかなくて申し訳ないですわ……」

「そ、そんな!俺の事は気にしないで下さい!ほとんどイリーナ皇妃のお蔭ですし……!」

イリーナに会釈をした後困った表情で考え込んでいるアルフィン皇女の様
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ