第88話
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その後、一端ジンとオリビエと別れたエステルとヨシュアは勝利を祝ってくれたミントやプリネ達に先にホテルに帰って待っていてほしいと伝えた後、初戦突破をエルナンに報告しに行った。
〜遊撃士協会・グランセル支部〜
「やあ。エステルさん、ヨシュアさん。初戦突破、おめでとうございます。」
エステル達がギルドに入るとエルナンは笑顔で出迎えた。
「えへへ、どーもどーも。ってエルナンさん。もう結果知ってたんだ?」
「先ほど、クルツさんたちが教えてくれましたからね。それで……どうです、手ごたえのほどは?」
「そうですね……。先輩たちもそうですけど強敵ばかりが勝ち残った感じです。」
2人はエルナンに特務兵のチーム、カーリアン、プリネのチームに関して説明した。また、空賊達も出場していた事を報告した。
「なるほど……。空賊達が出場を許可されたのは聞いていましたが……特務部隊の隊長がそこまで凄腕とは思いませんでした。」
「ただの隊員も手強いけど、あの隊長は完全に別格だったわ。大剣を片手で操る膂力と豹みたいにしなやかな身のこなし……。得体の知れないヤツだとは思ったけどあそこまで強いとは思わなかった。」
「そうだね……。あの、エルナンさん。ロランス少尉の経歴について何か分かることはありませんか?」
「うーん、残念ながら現状では分かりませんね。情報部は、新設部隊だけあってリシャール大佐が立ち上げの際に各方面から引き抜いたそうです。彼もその1人だとは思いますが……」
ヨシュアに尋ねられたエルナンは申し訳なさそうな表情で答えた。
「そう、ですか……」
「ねえ、ヨシュア……。ずいぶん、あの赤いヤツにこだわってるみたいね。何か……気になることでもあるの?」
残念そうにしているヨシュアにエステルはいつものヨシュアでないことに気付き、尋ねた。
「いや、明らかにタダ者じゃないからね。試合で当たる可能性もあるから詳しい戦力を知っておきたいんだ。」
「そっか、なるほどね。でも、もしかしたらあのカーリアンって人かプリネ達が倒してくれるかもしれないわよ。」
「ハハ……まあ、そうなんだけどね。一応念の為だよ。」
エステルはヨシュアの説明に納得した後、ロランス達がカーリアンかプリネ達に敗北する可能性もある事を言い、ヨシュアはその事に苦笑しながら頷いた。
「そういえば、その少尉ではありませんが……今日の昼頃、軍用警備艇が王都の発着場に到着したそうです。降りてきたのは、大佐の副官のカノーネ大尉だったそうですよ。」
「それは気になる情報ですね。」
「カノーネ大尉ていうと……あの陰険そうな女ギツネか。ティータをネタにして博
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