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デビルシスター
9部分:第九章
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なくなってるけれど」
「さて、何があったのかしら」
 しらばっくれる優であった。
「本当にね」
「お姉ちゃんが寝てる間に脱毛剤頭に塗ったんじゃない」
「何であんたそんなこと知ってるの?」
「見たから」
 また大きな目を顰めさせている。
「その現場。お姉ちゃんに言われてお弁当届けに来た時に」
「あら、そうだったの」
 ここまで言われてはシラを切ることは諦める優だった。
「それは失敗だったわ」
「失敗とかじゃなくてよ」
 妹の追及は続く。
「見たから。酷いと思わない?」
「全然」
 かといってそれでしょげかえったり反省する優でもない。
「見つかって失敗したとは思うけれど。私としたことが」
「大体何でそんなことしたのよ」
「決まってるじゃない。ムカついたからよ」
 ここでその目をムッとさせてきた。
「だからよ」
「ムカついたって何があったのよ」
「足踏んだのよ。私の足」
 そのムッとした顔でまた語る。
「この私の足をね。だから脱毛剤を寝ている間にね」
「それだけで?」
「それで充分でしょ」
 自分ではそれでもまだ飽き足らないといったふうだった。

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