外伝〜裏世界の強豪達〜
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おう。」
「なんやて?どういう事や、それは?」
銀の答えが気になったゼノは真剣な表情で訊ねた。
「クク、私とお前達の”本当の依頼人”は多くの代理人達を雇い、決して自分にたどり着けないように代理人から別の代理人への経由を何度も繰り返してまでお前達に依頼した自分を用心深い”猟兵王”が警戒し、依頼を請けない可能性も考えていたようでな。――――私はその時の為の”保険”という事だ。」
「………なるほどな。実際団長も依頼を請けるかどうか、かなり悩んでおられたからな。その推測は当たっていたかもしれないな。」
「というかその口ぶりだとそっちはわたし達の”本当の依頼人”の事も知っているように聞こえるのだけど?」
銀の説明を聞いたレオニダスが納得している中、フィーは真剣な表情で訊ねた。
「フフ、私が調べた情報と”西風の旅団がレナ・ブライトの護衛を請け負っていた場合の時のみに発生する次の仕事内容”を示し合わせれば誰なのかはおおよその想像がつく。」
「ほ〜……そないやったら、その依頼人が誰なのかお互い”謎の依頼人”の仕事を請けた仲に免じてヒントくらいくれへんか?」
「ふふ、”猟兵”のお前達では”絶対に予想できない人物”、とだけ言っておく。―――――さらばだ。」
そしてゼノの問いかけに答えた銀は空間の中に消えるように溶け込んで去って行った。
「…………完全に気配が途切れた。もうこの周辺にはいないみたいだね。」
「影のように現れ、影のように消え、狙った獲物は決して逃がさない………噂通りの人物だったな。」
「せやな……―――さてと。銀が言い残したヒントは気になるけど、今は”仕事”に集中せんとな。遠からず”俺達の存在”がギルドや王国軍にバレるやろうから護衛がやり辛くなるかもしれんけど、”報酬”も既に支払われた仕事を請け負った以上完遂せんと”西風の旅団”の名折れやしな。」
フィーの後に呟いたレオニダスの言葉に頷いたゼノは二人を促し
「了解。」
「ああ。」
二人はそれぞれ頷いた後その場から去ってロレントに向かい、陰ながらのレナの護衛を再開した。
一方その頃”紅蓮の塔”の上空に到着し、エステルとヨシュアは自ら同行を申し出たジンとソフィ、リオンに加えてルークとアーシア、そしてレンを同行メンバーに選んだ後”裏”の”紅蓮の塔”の探索を開始した。
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