第69話
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「へへ……やっと直接、やり合えるチャンスがめぐってきたか。」
「ジンさん……」
「エステル、ヨシュア。”紅蓮の塔”には俺も付き合わせてもらうぜ。」
ジンが紅蓮の塔への同行を申し出たその時部屋に備え付けられてある通信機がなった。
「―――シュバルツだ。何があった?…………何?わかった、報告ご苦労。……先程更に”紅蓮の塔”についての続報が入った。身の丈程ある巨大な斧を持った長髪の青髪の大男が先程”紅蓮の塔”の内部に入っていたそうだ。」
「一体何者かしら……?」
「身の丈程ある巨大な斧を持った長髪の青髪の大男……?何かどっかで見たことがある特徴ね……?」
「エステルさんもですか?実は私もです。」
「あ、わたしもなんだか見たことがある特徴だなって思いました。」
ユリア大尉の話を聞いたシェラザードは考え込み、エステルやクローゼ、ティータはそれぞれ首を傾げていた。
(坊ちゃん、今の話の特徴を聞く限り……!)
「ああ、間違いなくバルバトスだな。」
「あ………っ!」
「確かに私達が”ハーメル”で戦ったバルバトスの特徴と同じだね。」
シャルティエの言葉に頷いたリオンの推測を聞いたエステルは目を見開き、ソフィは静かな表情で頷き
「うふふ、話にあったリオンお兄さんと同じ世界から現れた”狂戦士”ね。”紅蓮の塔”に入ったという事は自分にとっての獲物――――”強者”である”痩せ狼”を狙ってかしら?だったら、レン達にとっては好都合ね♪」
「好都合ってどういう事よ?敵が増えるんだから、むしろあたし達にとっては不都合じゃない。」
レンが呟いた言葉の意味がわからなかったエステルは眉を顰めて訊ねた。
「だってもしそのバルバトスが”痩せ狼”と戦ってくれたら、レン達は互いが疲弊している瞬間を狙って両方制圧して”漁夫の利”を得る事ができるじゃない♪それにもしこの策が成功したら、バルバトスとの戦いによって逃げる事もできないくらい疲労困憊になった”執行者”を簡単に捕まえて”結社”の戦力を低下させることができる事に加えて、今後の”結社”の動きを知っている人を確保する事もできるから、レン達にとっては一石二―――いえ、一石四鳥じゃない♪」
「レ、レンちゃ〜ん……」
「相変わらず”正道”の遊撃士では思いつけないくらいのとんでもなく腹黒い事を思いつく嬢ちゃんだな……」
「ホントよね……手段を選ばずに”結果”だけを求めるなんて考え、”猟兵”の考え方に近いわよ?」
「え、えっと……レンちゃんは本当に遊撃士なのよね??」
そしてレンが考えている事を聞いたその場にいる全員が冷や汗をかいている中、ティータは疲れた表情で呟き、フレンとシェラザー
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