第67話
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さん。――――貴女は一体誰ですか?」
「……ッ……!」
「あ…………」
ヨシュアに問いかけられたステラは息を呑んで一歩後ずさりし、その様子を見守っていたエステルは気まずそうな表情をした。
「ヨ、ヨシュアお兄ちゃん?」
「彼女は”剣帝”の幼馴染らしいけど……”剣帝”と幼馴染の間柄であったヨシュアは知らないのかしら?」
ヨシュアの質問の意味がわからなかったティータは戸惑い、シェラザードは不思議そうな表情で訊ねた。
「ええ。それどころか、”ステラ・プレイスという名の幼馴染は僕達の中には存在していません。”レーヴェにとっての幼馴染は僕と死んだ僕の姉さんだけです。」
「何……っ!?」
「そ、それじゃあ”剣帝”の幼馴染を名乗っているステラさんは……」
「……俺達を偽っていたという事になるな……」
「ステラ、どうして私達に嘘をついていたの?」
「フン、大方誰にも話せないような後ろ暗い事情があって、そんな仮面を付けて正体を偽っているに決まっているだろうが。」
(あのー……坊ちゃんだけは他人の事は言えないと思うのですが……)
ヨシュアの答えを聞いたアガットは驚き、重々しい口調で呟いたバダックは不安そうな表情をしているクローゼと共にステラを見つめ、ステラを見つめて訊ねるソフィの疑問に答えたリオンにシャルティエは冷や汗をかいて指摘した。
「……ステラ殿、と言ったか。何故我々に偽りの事情を語って接していたのか、詳細な説明をして頂きたいのだが。」
「………………」
「うふふ、何も言えない所を見るとリオンお兄さんの言う通り、本当に人には言えない事情があるのかしら?」
「お、おい、レン!」
(ステラの事情を知っているくせに敢えて、あんな質問をするなんて性質の悪い性格をしていやがるな……)
「フム………黙ったままではますます私達に怪しまれて自分の立場が悪くなる事は理解しているのかい?」
警戒の表情をしているユリア大尉の問いかけに何も返さないステラの様子を小悪魔な笑みを浮かべながら見つめて問いかけるレンの様子にルークは焦った表情で声を上げ、フレンは疲れた表情でレンを見つめ、レイスは真剣な表情で問いかけた。
「待ってください。彼女が怪しい人物でない事は僕達が保証しますので、これ以上彼女を責めないでください。」
するとその時イオンがステラを庇うかのようにステラの前に出て説明し
「ステラが仮面をつけて、正体を偽っていたのは、アリエッタ達の極秘任務に、支障が出る可能性があるから、です。ステラは私達の事情に、付き合わされているだけで、ステラ自身は悪く、ありません。」
「…………………
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