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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第84話
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〜グランアリーナ・観客席〜



「ねえねえ、ママ!プリネさん達に『おめでとう』を言いに行こう〜!」

「あの……あたしもミントちゃんといっしょですぐにご主人様にお祝いの言葉を言いたいです。……ダメ……ですか?」

ミントとツーヤの言葉にエステルとヨシュアはお互いの顔を見て、相談した。

「ねえ、ヨシュア……。リフィア達に頼んどいた方がよくない?」

「うん、僕もそう思う。彼女達なら事情も知っているし、もし優勝できたら皇族と名乗らなくても正々堂々とグランセル城に入ることができる。例の事を、女王陛下に伝えるチャンスだってあるかもしれない。そういうことだね?」

「うん……。博士の依頼を他人任せにするのはイヤだけど……。それにリフィアと女王様は顔見知りらしいし、ひょっとしたら会えるかもしれないし。こだわっている場合じゃなさそう。」

「僕は異存はないよ。まだギルドに戻っていないかもしれないし、選手室の控室に行ってみようか?」

「うん、そうね。じゃあ念のためにカルナさん達にも挨拶もして、今の件をお願いしましょう。」

「そうだね。」

エステルとヨシュアはそれぞれ頷いた後、ミント達に向き直った。

「じゃあ、リフィア達に勝利のお祝いを言いに行きましょうか!」

「うん!」

「はい!」

そして4人はリフィア達がいる控室に向かった。



〜グランアリーナ・控室〜



そこにはリフィア達やクルツ達、そしてカーリアンがいた。

「みんな!予選突破、おめでと〜!」

「あっ、新人君たちだ!」

「おや、あんたたちか。」

「よお、ひょっとして試合を見に来てくれたのか?」

エステル達に気付いたアネラス、カルナ、グラッツはエステル達に話しかけた。

「はい、ちょうど先輩方の試合を見ることができました。すごく良い試合でしたね。」

「ありがとう。そう言ってくれると嬉しいよ。今回はいきなり団体戦に変更されたから戸惑ったがね。」

ヨシュアのお祝いの言葉にクルツは苦笑しながら答えた。

「それにしてもリフィア達ったら、酷いわね〜。あたし達に秘密で武術大会に参加しちゃって!今までそんなそぶりを見せた事なかったから驚いたわよ!」

「フッフッフ………本来余が驚かせる側なのにお主にはいつも驚かされてばかりだからな。ようやく、お主を驚かせたぞ!」

「それ、自慢になっていないよ。」

「あはは………」

エステルはジト目でリフィア達を見たが、リフィアは悪びれも無く胸を張って答え、リフィアの言葉を聞いたエヴリーヌは思わず突っ込み、プリネは苦笑した。

「ご主人様……あの……予選突破、おめでとうございます。」
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