第84話
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ない。他の連中も似たようなもんらしいぜ。」
「カシウスさんに至っては国内にいないみたいですからねぇ。ま、あの人とジンさんが組んだら反則っていう気もしますけど……というか、”大陸最強”と名高いメンフィル帝国でも1,2の実力を争う貴女の参加自体、反則なんですけどねぇ……」
リフィアとグラッツの言葉に頷いたアネラスはカシウスとジンがいっしょに戦った時の事を思い浮かべて、絶対に勝てない事に苦笑した後、カーリアンを見た。
「あら♪中々わかっているじゃない♪」
アネラスの言葉にカーリアンは機嫌を直して言った。
「はは、我々程度では万が一にも勝ち目はないだろうな。……そういうわけだから前向きに考えてみたらどうかな。今日中にジンさんと決めれば明日の選手登録に間に合うはずだ。」
「う、うん……」
クルツに言われたエステルは放心した状態で頷いた。
「おっと……長話しすぎちまったようだね。それぞれの依頼も抱えているし、あたしたちはこれで失礼するよ。」
「ばいばーい、新人君たち!」
「へへ、試合場で手合せできるのを楽しみにしてるぜ。」
そして仕事の時間が来た事に気付いたクルツ達はその場を去った。
「……どうしよう、エステル?仕事の相談をするつもりが変な話になっちゃったけど……」
クルツ達が去った後、ヨシュアは放心しているエステルに尋ねた。
「……えへへ…………。……むふふ…………」
しかしエステルは顔を下に向けて、ぶつぶつと何かを呟いていた。
「ママ?」
「エステル、だ、大丈夫?」
エステルの様子がおかしいことに気付いたミントやヨシュアが尋ねた時
「来た、来た……。キタ――― ―――!!!」
「ぬおっ!?」
「「キャッ!?」」
「いきなり声を上げて、うるさい………」
エステルは顔を上げて、絶叫した。エステルの奇声にリフィアやプリネ、ツーヤは驚き、エヴリーヌは顔をしかめた。
「そうよ、そうなのよ!やっぱりそーこなくっちゃ!ああん、女神様に聖女様!大いなる加護を感謝いたします〜!」
「…………………………。エ、エステルが壊れた……」
「マ、ママ………?何か変なものでも食べたの……?」
「へ〜……話には聞いていたけど、本当にペテレーネの事を慕っているのね。」
エステルの様子をヨシュアは哀れなものを見るような目で見て、ミントは戸惑い、カーリアンはエステルを珍しいものを見るかのような目で見ていた。
「考えてもみなさいよ。武術大会に出られるのよ!?困ってるジンさんに協力できる……。あたしたちは城に堂々と入れる……。ついでに白熱したバトルもできる……これぞまさに一石
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