第83話
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である貴女達なら詳しいと思うのですが。………率直に聞きます。今回の件――リシャール大佐達のクーデターに対して、メンフィル帝国はどのように動くのですか?」
エルナンは真剣な表情でリフィア達に尋ねた。
「その件か。リウイも言っていたが特に動く事はせず、今回の件は静観するそうだ。」
「え………なんで!?メンフィルってリベールの同盟国なんでしょう!?助けてくれないの!?」
リフィアの答えにエステルは驚いて、リフィア達に尋ねた。
「エステルさん。………申し上げにくいのですが今回の件はあくまでリベール国内の問題です。他国が侵攻して来た等でしたら援護する必要は出てきますが、国自身の問題はあくまで国自身が解決するべき事が通例なんです。ですからメンフィル軍を派遣して、情報部の者達を拘束………と言った事は現状不可能です。」
「そうなんだ………」
申し訳なさそうな表情で語るプリネを見て、エステルは何も言えず、黙った。
「…………やはりそうですか。貴重な情報をありがとうございます。」
「それで、エルナンさん。僕達はどうすればいいですか?」
ヨシュアはこれからの方針をエルナンに尋ねた。
「遊撃士協会の性格上、軍への介入はできませんが……傍観できる状況でもなさそうです。とりあえず、あなたたちはラッセル博士の依頼を遂行していただけますか?」
「もちろん、そのつもりよ。ただ問題なのは、どうやったら、女王様に会えるかなんだけど……」
エステルはどうやって、リベールの国王――アリシア女王に会うかを悩んだ。
「そうですね……。普段なら、協会の紹介状があれば取り次いでもらえるはずなんですが……」
「え、そうなの!?なーんだ♪心配して損しちゃった。」
口を濁しながら言うエルナンの言葉にエステルは反応して、明るい顔をしたがヨシュアは首を横に振って答えた。
「エステル……。そう簡単にはいかないと思う。何といっても、城を守る親衛隊がテロリスト扱いされているんだ。それが何を意味するか分かるかい?」
「え、それってつまり……紹介状を握りつぶされちゃう?」
「うん、その可能性が高そうだ。レイストン要塞と同じくグランセル城もリシャール大佐に掌握されている可能性が高いと思う。」
「うう、やっぱりそっか〜……。そうなると、簡単には女王様に会えそうもないわね。………そうだわ!ここにはリフィア達がいるじゃない!リフィア達が女王様に会いたいって言えば正面から堂々と入れてくれるんじゃない!?」
ヨシュアに言われたエステルは唸った後、名案を思いつたかのようにリフィア達を見て、言った。
「エステル、それはやめたほうがいいよ。」
「なんで?」
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