第九幕その六
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「あそこは実は温泉でね」
「あっ、先生が大好きな」
「温泉なんだ」
「だから行くんだね」
「温泉だから」
「そうなんだ、そして屈斜路湖はね」
その湖のお話もするのでした。
「世界で二番目に大きいカルデラ湖でもあるんだ」
「あの火山の噴火で出来た」
「そうした湖だね」
「屈斜路湖ってそうした湖なんだ」
「本来はそのことで有名だけれど」
それでもというのです。
「今は他のことで有名になったね」
「そのクッシーで?」
「湖にいる怪獣?」
「それで有名なんだね」
「怪獣が出たってことで」
「そのことで」
「ネス湖と同じだよ」
有名になったその理由はです。
「その辺りはね」
「ネス湖ねえ」
「あの湖は僕達も何度も行ってるけれど」
「ネッシーはいるかな」
「実際にね」
「怪しい目撃例も多いけれど」
それでもと言った先生でした。
「写真でもね、けれどね」
「その全部が怪しいかっていうと」
「それもないよね」
「流木の見間違いとかインチキ写真とか」
「全部が全部そうじゃないよね」
「それも有り得ないね」
ネッシーの目撃例が全てそうしたものとは、というのです。
「まず」
「じゃあやっぱり」
「ネッシーはいるかな」
「あの湖に」
「いるのかな」
「川を遡って来ているって説もあるね」
先生はネッシーのお話をさらにしていきます。
「海から」
「それでネス湖に来て?」
「目撃されてるのかな」
「そうかもね、ネス湖はお魚が少ないから」
ネッシーが餌とするそれがというのです。
「あそこにずっといるとは考えられないし」
「餌がないとね」
「食べるものがないと生きていけないからね」
「僕達もそうだけれど」
「だからね」
それでというのです、先生も。
「あの湖に恐竜みたいな大きさの生きものはいつもいないんじゃないかな」
「そうなんだね」
「ネッシーはネス湖にいても」
「いつもいない」
「先生はそう考えているんだね」
「しかも生きものがその場所で暮らすには」
種族としてです。
「十つがい、二十匹は必要だから」
「ネッシーって一匹だけだね」
「目撃されてるのは」
「じゃあやっぱり」
「あそこにはいないのかな」
「普段は」
「そうかもね、そして一番有力な大昔の恐竜の生き残り説もね」
ネッシーはよくそれではないかと言われています。
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