第33話絆深き決闘
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
2024年11月7日、第47層・ライリュウ&ミラ家
あの日からもう二年が経った、あのデスゲームが始まった日から二年が経った。今日は第75層フロアボス討伐戦、3回目のクォーターポイントだ。戦死者もたくさん出るかもしれない。だからーーー
「・・・絶対帰って来てよ?」
「・・・分かってる」
未来を置いていく事にした。未来は攻略組のトッププレイヤーだ、コイツがいないだけで戦況が大きく変わるだろう。オレはコイツの強さを信じてる。死なないって思ってる。でもーーーやっぱり行かせられない。死んでほしくないから、家族だから。
絶対帰って来るって約束した。絶対に約束を果たしてみせるーーー
「約束は守る。そう、コイツらとも約束したからな・・・」
「・・・うん!」
オレは今、気合いを入れ直すため、約束を忘れないために装備を新しくした。かつての復讐の炎を脱ぎ捨て、青いヘアバンド、赤いインナーシャツ、すみれ色の忍者装束、白いマントを着込んでいる。そうーーー
「まだ75層なのにオレが死んだら、弾たちに怒られちまうよ」
オレはこの世界で死んだ親友たちと共に戦う。
「うん。それなら・・・」
「?」
未来は言葉を続け、アイテムストレージから5つの武器を取り出した。それはーーー
「《妖刀竜燐》・・・それにみんなの武器も」
「《リトルギガント》も連れていって!」
未来の愛刀、《妖刀竜燐》、翼の《片手剣》、弾の《槍》、かんなの《チャクラム》、そして亜利沙の《クナイ》だった。
この世界であいつらが使っていた武器、あいつらの意思、あいつらのーーー魂。連れて行かない訳がない。
オレは未来からその武器を受け取り、家の玄関のドアを開いた。
「・・・いってくる!」
******
第55層・《グランザム》
ボス討伐の前に《血盟騎士団》のギルド本部に足を運んだ。やり残した事がある。それを先に済ませてからボス戦に行こうと、思ったから。オレはこの巨大な鉄の建造物の大広間にいるーーー《黒の剣士》に会いに来た。
「ライリュウ・・・」
「キリト、ボス戦の前にやっておきたい事がある」
この世界で初めて出会ったオレの親友、《黒の剣士》キリト。その隣にはキリトの良き妻、《血盟騎士団》副団長のアスナさんがいる。
オレはキリトに歩み寄り、言葉を続ける。オレのやり残した事、それはーーー
「・・・オレとデュエルしろ」
「なっ!?」
キリトとのデュエル。まだオレ達は一度も剣を交えていなかった。
「ライリュウくんこんな時に「アスナ黙っててくれ」ッ!」
「お前・・・一体何を考えてるんだ!?あ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ