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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第73話
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はっ!?フィオーラ義姉さんにはその事実、知らせたんですか?…………………………そうですか…………わかりました。はい。―――失礼します。」
「ど、どうだったんだ?」
ツーヤが通信を終えると、ツーヤの様子から只事ではない事実があると察したマキアスは緊張した様子でツーヤに尋ねた。
「……先程義母さんに確認した所…………――――フィオーラ義姉さんは先程のマキアスさんの話に出て来た”姉さん”――――”フィオーラ・レーグニッツ”である事が後の調べでわかったそうです。」
「!!」
「ええっ!?じゃ、じゃあ本当に生きていたんだ……!し、しかもお、皇族の正妻になっているなんて………!」
「良かったな、マキアス……!」
ツーヤの答えを聞いたマキアスは目を見開いて驚き、エリオットは信じられない表情をし、リィンは嬉しそうな表情でマキアスを見つめた。
「けど、何で投身自殺したはずのマキアスのお姉さんが異世界に流れついているの?それが一番の疑問なんだけど。」
「それについては未だわかっていないとの事です。」
フィーの疑問を聞いたツーヤは真剣な表情で答え
「……まあ、何はともあれ姉君が生きて幸せになっていてよかったな、マキアス。」
ラウラは静かな笑みを浮かべてマキアスを見つめた。
「あ、ああ……!そ、それでツーヤ、さっきの話では姉さんは記憶喪失だと言っていたが……姉さんに僕や父さんの事とか、話したのか?」
ラウラの言葉に嬉しそうな表情で頷いたマキアスは期待した様子でツーヤを見つめたが
「ええ。ただ、フィオーラ義姉さんは自分の事を知っても他人のようにしか思えず、未だ記憶は戻っていないそうです。」
「そうか…………」
ツーヤの答えを聞いて疲れた表情で肩を落とした。
「しかし……身元がわかったのなら、何故マキアスやレーグニッツ知事に知らせなかったのだ?」
その時ある事を疑問に思ったラウラはツーヤに尋ね
「それは…………………」
「お姉様?どうされたのですか?」
ラウラの疑問を聞いてマキアスを見つめて複雑そうな表情をしているツーヤを見たセレーネは首を傾げた。
「……恐らく父さんの立場の関係で、知らせる訳にはいかなかったんだろうな。”革新派”の有力人物である父さんの姪がメンフィル帝国の皇族に嫁いでいる事実が知られたら、”革新派”が姉さんの立場を利用して、メンフィル帝国を味方につけようと考えるかもしれないし。」
「それは…………」
「マキアス…………」
複雑そうな表情で推測したマキアスの話を聞いたエリオットやリィンは仲間達と共にマキアスを心配そうな表情で見つめた。
「―
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