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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第73話
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ど……もしかしてミレティア領を収めている分家の?」

ある事に気付いたリィンはツーヤに尋ねた。

「はい。金髪の青年の隣に写っている女性を見て下さい。」

「………………え…………………………」

ツーヤに言われたマキアスは金髪のまさに”貴公子”を現すような貴族の青年と貴族の子女らしき幼い女の子に挟まれてドレスを身に纏い、赤ん坊を抱いて幸せそうな表情を浮かべている自分にとっては見覚えがありすぎる女性を見て呆けた。

「あ、あれっ!?こ、この人……!」

「先程のマキアスの話にあった姉君に非常に似ているが…………」

マキアスと共に写真に写っている女性を見たエリオットは驚いてラウラと共に幼い頃のマキアスやかつてのレーグニッツ知事と共に写っている女性を見比べた。

「――――フィオーラ・マーシルン。サフィナ義母さんの一人息子にして現ミレティア領主であり、あたしの義理の兄であるエリウッド・L・マーシルン公爵に行き倒れの所を助けられ、様々な経緯があって、エリウッド義兄さんに嫁いだ記憶喪失の女性です。」

「なっ!?」

「ど、どどどどど、どういう事だ!?な、なななな、何で死んだはずの姉さんが…………!」

ツーヤの説明を聞いたリィンは驚き、マキアスは混乱した様子でツーヤを見つめた。

「あたしも義母さんから話を聞いた程度しか知りませんが……何でも話によると、6年前エリウッド義兄さんが公務の帰りに行き倒れている彼女を見つけて、そのまま城に連れ帰って目覚めてから事情を聞いた所……”フィオーラ”という自分の名前以外の記憶は全て失っていたんです。」

「!?」

「6年前って…………」

「マキアスさんのお姉様が身を投げた年と一致していますよね……?」

ツーヤの話を聞いたマキアスは血相を変え、エリオットとセレーネは戸惑った。



「そしてその後、記憶喪失で身元も不明で途方にくれていた彼女をほおっておけないエリウッド義兄さんは彼女をメイドとして雇う事にしたんです。記憶喪失で身元がわからない事から、最初はどこかの国の刺客かと怪しまれていたフィオーラ義姉さんでしたが……気立てが良く、誰よりも働き者な性格ですから、周囲の方達も段々と彼女の事を信用し始め……―――2年後、互いに相思相愛の間柄になった二人はめでたく結婚したそうです。」

「……………………」

「ええっ!?こ、公爵と身元不明で記憶喪失の人が結婚!?というかツーヤの義理のお母さんって、確か皇族だよね!?ってことは皇族の妻に……!」

「…………他の皇族の方達や周囲の貴族たちの反対はなかったのか?」

ツーヤの説明を聞いたマキアスは口をパクパクさせ、エリオットは信じられない表情をし、ラウラは心配そうな表
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