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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第73話
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に実績を上げた。そして、盟友であるオズボーン宰相と協力する形で帝都庁の貴族派を押し退けて…………4年前に帝都庁長官―――つまり帝都知事に任命された。これが、レーグニッツ家の事情さ。」
「ひっく……マキアスさんのお姉さんを裏切ったその人、酷すぎます……!お姉さんはその人の事をずっと信じていたと思うのに……!」
「セレーネ……」
マキアスの過去を聞き終えて泣きじゃくるセレーネの様子を見たツーヤはセレーネの頭を撫で
「……そんな事が……」
「だから”貴族”が嫌いになったの……?」
エリオットは悲痛そうな表情をし、フィーは尋ねた。
「……ああ。僕は……姉さんを死なせた”敵”を求めずにはいられなかった。相手の男に、伯爵家、横槍を入れて来た公爵家……しまいには貴族の全て……貴族の文化や制度すら敵と思った。そして……彼らに勝てるだけの力を必死になって追い求めてきたんだ。」
「「……………………」」
マキアスの話を聞いたリィンとラウラはそれぞれ重々しい様子を纏って黙り込んだが
「――だけど、頭のどこかでとっくにわかってはいたんだ。結局それは、ただの”八つ当たり”だったんじゃないかって。」
「え…………」
「………………」
静かな口調で答えたマキアスの答えを聞き、それぞれ驚きの表情でマキアスを見つめた。
「貴族や平民に関係なく、結局は”その人”なんだろう。相手の男は、誠実ではあったが愛する人を守りきれるほど強くなかっただけだろうし……伯爵家も”自分達の利益”をただ優先しただけなんだと思う。平民だろうと悪人は悪人だし、貴族にも尊敬できる人間はいる。ユーシスのヤツはともかく……リィン、ラウラ、ツーヤ、そしてこの場にはいないプリネ―――君達にはそれを教えられてきたからな。」
「マキアス……」
「…………」
「マキアスさん……」
「父さんがどう思ってるのかは僕にもわからないが……これが現時点での僕自身の偽らざる気持ちだ。」
「そうか……そなたに感謝を。」
「――ありがとう。話してくれて。」
「……ありがとうございます。」
「え、えっと……昨日会ったばかりのわたくしにまで話してくれて本当にありがとうございます……!」
「ハハ……セレーネにはまだ早い話だろうし正直、泣かせてしまった事に申し訳ないくらいだよ。」
お礼を言うセレーネをマキアスは苦笑しながら見つめた。
「そんな事はありません……!マキアスさんのお話はわたくしにとっても色々と勉強になりました………!」
「そうか……なら話した甲斐はあったよ。」
「ふふ……」
「うーん、でもマキアスも素直じゃないよね
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