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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第72話
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て息を切らせていた。
「はあっ……はあっ……」
「……はぁっ、はあっ……」
「こ、これは……なあ、リィン。どっちの勝ちなんだ?息を切らせて地面に倒れている二人の様子を見たマキアスは結果をリィンに尋ね
「立ち合いを引き受けたのに申し訳ないんだが……引き分け、としか言えないな。」
「そ、そうか……」
苦笑しながら答えたリィンの答えを聞き、静かな表情で二人を見つめた。
「ふふ……まあ、仕方あるまい…………いずれ精進の暁にでも取っておくとしよう……そなたともいずれ決着をつけたい所だしな……」
「って、何で俺まで!?」
(うふふ、大変ね、ご主人様も♪)
(フフ、そうですね。)
「はは……まったく。」
「……わたしの負け。」
ラウラの言葉に驚いているリィンをマキアスやベルフェゴール達が微笑ましく見守っている中、フィーが静かな口調で意外な言葉を口にした。
「え……?」
フィーの口から出た予想外の答えを聞いたラウラは起き上がってフィーを見つめた。
「夜間戦闘は猟兵の十八番……フラッシュまで使ったのに決着をつけられなかった……昼間だったら負けてた……」
「それは……」
「ああ………多分そうだろうな。」
「そうなのか……」
フィーの答えを聞いて頷いたリィンの言葉を聞いたマキアスは驚きの表情で二人を見つめた。
「……わかった。勝利を受け入れよう。」
「ん……」
「えっと、その……」
「俺達は席を外すか。」
二人の様子を見たマキアスとリィンは席を外そうとしたが
「わたしは別に……ラウラ、いい?」
「ふふ……そうだな。一緒に聞かせてもらおう。」
「……わかった…………」
ラウラとフィーの答えを聞いてその場で、とどまり、フィーは過去を話し始めた。
「―――わたしが前にいたのは”西風の旅団”という所だった……―――気付いた時には”戦場”にいた。どこかの国の、どこかの辺境にある名前も知らない紛争地帯……幾つもの猟兵団がミラ目当てで誰かの欲望を叶える為に戦うその地でわたしは、たったひとりさ迷っていた。
わたしを拾ったのは”猟兵王”……”西風の旅団”という、わりと有名な猟兵団のリーダーだった。飄々としてるけど抜け目なくて、しぶとさとズル賢さと悪運だけは飛びぬけていたオジサン……でも……わたしにとっては育ててくれた親と同じだった。
団員は変わった人ばかりだったけどみんな、わたしを可愛がってくれた。そのうち掃除とか、食事当番とか荷物運びとかを手伝うようになって……空いた時間に、戦場で生き延びる色々な技術を教わるよ
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