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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第71話
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ぁ…………」

リィンとマキアスが話し合っているとセレーネがあくびをした。



「セレーネ?もしかして眠いの?」

「えっ!?え、えっと……大丈夫です……!」

ツーヤに尋ねられたセレーネは強がり

「ハハ、セレーネくらいの年の子はもう寝てもおかしくない時間だものな。」

「そうだな……って、ラウラ、フィー?」

セレーネの様子を微笑ましそうに見つめるマキアスの言葉に頷いたリィンは先程からずっと黙り込んでいるラウラとフィーに気付いた。



「なんだ君達。ひょっとして疲れたのか?」

「ああ、いや……」

「……そうじゃないけど。」

マキアスに尋ねられた二人はそれぞれ否定したが、やがてラウラが口を開いた。



「……エリオットの話を聞いてようやく己の心の見極めがついた。―――フィー。私と勝負してもらおう。」

「へ。」

「……!」

「ラ、ラウラさん……!?」

「い、一体どうしてそのような……」

ラウラの申し出を聞いたリィン達はそれぞれ驚き

「―――いいよ。今日中がいいよね?」

フィーは静かに頷いた。



「うむ、そうしない限り今夜は眠れないだろうからな。」

「ちょ、ちょっと待ちたまえ……!いきなり何を……勝負ってどういうことだ!?」

「そのままの意味。」

「私とフィーで、得物を使って一騎打ちをするだけの話だが。」

戸惑っているマキアスにフィーとラウラは冷静な様子で答えた。



「ああそういう意味か……―――って、ダメだろそれは!?」

二人の答えに納得しかけたマキアスだったがすぐに気付いて真剣な表情で指摘した。

「さすがに夜だとしても街中での勝負は迷惑だろう。夕方セレーネと出会ったあの場所……”マーテル公園”はどうだ?」

一方考え込んでいたリィンは提案した。



「うん、良さそうだな。」

「地下道から出たあたりとか人気がなくていいかも。」

「まあ、そこなら何とか……―――じゃなくて!君まで何を言い出すんだ!?」

リィンの提案に二人がそれぞれ頷いている中、マキアスは声を上げて突込み

「マキアス、うるさい。」

「帝都の夜が賑やかとはいえ、騒ぐのはあまり感心しないぞ?」

「セレーネの眠気も飛んでしまいますので、ほどほどにお願いします。」

「お、お姉様。わたくしの事は気にしないでいいですよ。」

フィー、ラウラ、ツーヤがそれぞれマキアスに指摘し、ツーヤの指摘を聞いたセレーネは苦笑した。



「ぐっ……」

「はは、まあとにかく移動しよう。たしか導力トラムはまだ運行していたよな?」
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