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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第71話
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どんなに食い下がってもそう言って首を縦に振ってくれなかった。それどころか、帝国にある軍学校や士官学校を一通り勧めてきたりして……結局……僕は音楽院への進学を諦めるしかなかった。」



経緯を話し終えたエリオットは疲れた表情で溜息を吐いた後話を再開した。

「……正直、父さんを恨んだよ。争いごとは苦手だし、戦争なんてもっと嫌いだ。でも調べたら―――”トールズ士官学院”って所だけは音楽の授業が充実してるとわかって……卒業生の半分は、軍人以外の道を選択しているってことも知って……それで結局、妥協しちゃったわけ。」

「……………………」

複雑そうな表情で語るエリオットをリィン達は黙って見つめた。



「えへへ……みんなと比べたらちょっと情けない理由でしょ?結局、僕は父さんの言う事に最後まで逆らえなかった……僕の音楽への情熱なんてその程度だったのかと思って…………かと思えば、夏至祭の音楽祭や音楽院にも未練タラタラで……ああもう、何ていうか穴があったら入りたい気分だよ。」

「エリオット……」

「そうだったのか……」

「……………………」

「そんな事があったんですか……」

「エリオットさん……」

「……エリオットは……後悔してるの?士官学院に入ったことを。」

自分を蔑んでいるエリオットをリィン達がそれぞれ重々しい様子を纏って見つめている中、フィーは静かな表情で尋ねた。



「え、どうして?それに関しては後悔するわけないじゃない。」

「え。」

「へっ……」

「そ、そうなんですか?」

「???どういう事でしょうか……?」

しかしエリオットの答えを聞いたフィーはマキアスと共に呆け、ツーヤは戸惑い、セレーネは首を傾げた。



「毎日、忙しいけど充実してるし放課後には部活で演奏もできるし、プリネのお蔭で音楽院の先生とも大して変わらない知識量のアムドシアスさんにも音楽を教えてもらえる。”特別実習”なんていう変わったカリキュラムもあるから色々、視野も広げられそうだしね。漠然と音楽院に進学するよりも今は良かったと思ってるくらいさ。卒業後、音楽の道を目指すにしても別の道を目指すにしても……今度こそ、僕は僕自身の意志で進むべき道を決められると思うから。」

「………………」

「エリオット……」

「ふう……そこまで考えていたとは。」

「……強いな、そなたは。」

「エリオットさん、凄いです……!わたくしではそれほどの決意はできないと思います……」

「フフ、そうだね……」

「あはは……買いかぶりすぎだよ。音楽院で頑張ってる友達を見てうらやましくは感じちゃってるし。でも、それでも士官学
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