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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第68話
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「でも、撤退したっていう割には妙に新しい建物だな?」

「2年ほど前に大きな火事があってさ。その後に建て直されたんだけど、結局畳まれちゃったんだ。ただ、あの火事については……テロだって噂もあったけどね。」

「それは……物騒な噂だな。」

エリオットの話を聞いたリィンは真剣な表情をした。



「まあ、あくまで噂は噂だが。」

一方マキアスは信じていない様子で呟き

(……アレか……)

(カシウスさんが解決した例の事件ですか……)

心当たりがあるフィーとツーヤは小声で呟き

「へ?」

「や、なんでも。」

「特に何もありませんよ。」

自分達の小声に気付いたリィン達に見つめられた二人は答えを誤魔化した。



「………………」

一方フィーの答えを聞いて黙り込んでいるラウラを見たリィン達は冷や汗をかき

「と、とにかく中に入るか。」

「父さんにもらった鍵が使えるはずだ。」

空気を変える為にリィン達は鍵を使って建物内に入った。



「意外と綺麗に片付いているな……」

(フフ、2年前ミントちゃんやエステルさん達と一緒に遊撃士の仕事をしていた頃を思い出しちゃうな……)

周囲を見回したリィンは目を丸くし、ツーヤは静かな笑みを浮かべ

「あちこちに何か張られてるみたいだけど……」

エリオットは周囲の柱や壁に張られてある紙に気付いた。



「管理機関を示しているみたいだな。どうやら現在、この建物は『帝都庁』の管理下にあるようだ。」

「帝都知事がこの場所を用意できたのも、そういうカラクリか……」

「……それで宿泊場所は?」

「1Fは受付カウンターしかないみたいだし……多分、2Fじゃないかな?一旦荷物を置いてから、”実習課題”の確認を始めよう。」

そしてリィン達は男子と女子に別れて2Fのそれぞれの仮眠室に荷物を置いた後、テーブルに集まった。



「……仮眠室のベッドまでご丁寧に真新しいものが用意されていたようだ。ホテルじゃあるまいし、どう考えても分不相応だろう……」

「あはは、さすがはマキアスのお父さんだよね。」

「まあ、お心遣いに感謝するべきだろう。」

「―――よし、それじゃあ今日の課題を確認するぞ。」

そしてリィン達は封筒を開いて依頼内容を確認した。



「ふむ……帝都となればさすがに様々な依頼があるようだな。」

「ああ……それぞれきちんと事情を確かめる必要があるだろう。」

「僕らA班の担当は”ヴァンクール通り”から東側のエリアだけど……午前中に一通り回ってみた方がいいかもしれないね。」

「賛成。ど
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