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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第66話
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7月24日、早朝――――
〜トリスタ・第三学生寮〜
早朝、リィン達はラウラとフィーより一足早く玄関に集合していた。
「さてと、一足先に集まったのはいいけど……正直、何かしてあげられるアイデアが浮かばないよね……」
「ああ、僕達の時と違って彼女達はお互い弁えている。先月の実習にしたって良い結果とは言えなかったが、トラブルは無かったからな。」
「マキアス達との時と違って理由がわからない分、逆にどうすればいいのか、全くわからないんですよね……」
「ああ、だからこそ何とかしてやりたいと思うんだけど……アリサたちによれば、あの二人はお互いの存在を”戸惑っている”みたいだな。」
エリオット達の話にリィンは静かな表情で頷いた。
「うん、そんな感じはするね。別に嫌っているわけじゃないけど納得が行っていないというか……」
「片や武門として知られる由緒正しい貴族の嫡女……片や猟兵団に拾われて育った戦場で生きてきた少女……考えてみればお互い全く違う世界で育ったわけか。」
「そうなんですよね。恵まれた環境で育ったラウラさん……生きる事に必死な環境で育ったフィーさん……正直真反対な環境で育ったと言ってもおかしくありませんね。」
「ああ。もしかしたらそこに―――」
エリオット達の意見に頷いたリィンが言いかけたその時
「―――待たせたな。」
ラウラがリィン達に近づいてきた。
「ああ……おはよう、ラウラ。」
「コホン、待ち合わせよりずいぶん早いじゃないか?」
「―――余計な心配は無用だ。波風を立てるつもりはないし”戦術リンク”についても何とか物にしてみせよう。我らとして決していがみ合っているわけではない。……そうだろう、フィー?」
心配するリィン達の答えたラウラは自分達に近づいてきたフィーに視線を向け
「……ん。実習の邪魔はしないから安心していいよ。」
ラウラの言葉にフィーは頷いて答えた。
「そうか……」
「自覚しているのならいいのですが……」
「うーん、その辺りについては全然心配してないけど……」
「……とにかく準備を済ませて駅に向かうとするか。一足先にB班も出たはずだ。」
二人の答えを聞いたマキアス達がそれぞれ不安を抱え込んでいる中、リィンは気を取り直し、仲間達と共に駅に向かい、切符を買った後列車に乗り込み、実習地であるヘイムダルの事を良く知るマキアスやエリオットから説明を受けていた。
〜列車内〜
「――さてと、時間が無いから簡単に説明しておこう。ヘイムダルは言うまでもなくこのエレボニア帝国の首都だ。すなわち現エレボニア皇帝、ユー
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