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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第25話 プール掃除にて
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ニヤッと笑った。
「サソリの事考えていたりしてね」
「な、何のことでしょうか?!お姉様!私があんなお子様に色香を感じるとでも?」
「いや、心配してるんじゃないかと思ったんだけどね......色香までは言ってないし」

「うっ!?」
御坂の顔が猫のように微笑んだ。
顔を真っ赤にしている白井の顔を覗き込む。
「さっさと付き合えば良いんじゃない?」
「そ、そんな事......ありえませんわ」
必死に御坂からの視線から逸そうと学園都市上空へ視線を飛ばす。

飛行機雲が通ってますの
あの飛行機の影の下は涼しいんでしょうかね?

普段、絶対に疑問に思わない事柄について考えて現実逃避。
白井は姿勢を正すと息を吸い込んで一気に早口で捲したてる。

「ま、まだそれなりに段階というものがありましてね。もし間違いがあったらどうしますの?そこがお姉様の甘い所と言いましょうか。女性同士では、大胆にいきますが、異性ならばそれなりに用意というものがありまして、私の魅力的なボディーでサソリを悩殺し、サソリが我慢出来ずに襲いかかってきた所では遅いんですわよ。ここは、慎重に慎重を重ねてまして......」

注(↑読まなくて良いです)

「早くしないと他の人に先越されるんじゃない?」
背筋をピンと伸ばし、演説している白井をやや下から見上げる姿勢で御坂が訊いた。
「んな!だ、誰が」
「さあね」
いつも揶揄われているので、ここぞとばかりにやり返す御坂。

******

レベルアッパーにより意識を失っていた佐天だったが、意識を取り戻し、病院の屋上から学園都市を眺めていた。
病院での入院着のままだ。

屋上のフェンスに手を掛けると、手から冷気が出てヒヤッと冷たい感覚が走る。

んー、なんかハッカを塗られたみたいにスースーする
これがあたしの能力?
ジッと手を見る。
夢の中で出逢った黒髪の女性って誰なんだろう?
サソリのお母さん?
結局、確認出来なかったけど

でも、微睡みながらもサソリが助けてくれた自覚はあった。
とてつもない怪物に挑み、傷だらけになりながらも倒した赤い髪の少年のシルエット。

サソリが助けてくれた
ううん、サソリだけじゃない
あたしを助けると公言してくれた親友の初春。
御坂さんに白井さん。

すると慌て階段を駆け上がってくる音が聴こえ、振り返る。
扉が力強く開けられて、初春が息を切らしながら安堵したように深い息を吐いた。
佐天は、手をあげて初春にフランクに挨拶をした。
「やあ、初春」
「やあじゃないですよ!病室にいないから探したじゃないですかっ!起き上がって大丈夫なんですから?どっか痛かったり吐き気がするとか......」
「アハハ、ちょっと眠ってただけだもん。すっかり元通
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