暁 〜小説投稿サイト〜
とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第25話 プール掃除にて
[2/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
パー使用者が次々と意識を取り戻していきました
やったー!終わり
という事には残念ながらならない。
後始末というのがある訳で......

レベルアッパー使用者が全員無事に恢復したのを確認、レベルアッパーを回収するなどジャッジメントとしての処理が山積みの白井に付き合った為、御坂と白井は仲良く寮の門限をオーバーした。

そのため鋭い眼鏡を掛けた堅物の寮監の女性(絶賛婚期を逃し中)にこってり絞られた後にプール掃除を罰として課せられたのである。

「朝からやってもう昼過ぎだってのに、三割も終わっていないってどういう事!?あー、サソリが居れば寮監の目も幻で掻い潜れたかもしれなかったわ」

AIMバースト戦の後、サソリは強制的に病院に連れて行かれて入院を余儀なくされた。
左腕は傷こそ酷いものの、骨には異常がなく安静にしていれば長くても二週間程度の入院で済むとのこと。

まあ、脱走したこととあたし達が手助けをしたから担当看護師さんからカルテで叩かれる制裁を揃って受けましたが。
たぶん、もう一回脱走したら面会謝絶の軟禁状態になるんじゃないかしら

惜しい人をなくしたわ
このプール掃除終わる気がしないし
善意で戦ったのに、この仕打ちはないわ

朝からずっとプール掃除をしていたので前屈みのままで同じ姿勢だったので腰が痛む。
御坂は、背中に拳を持ってくると軽く叩きながら伸びをした。

御坂と一緒にプール掃除の罰を受けている白井は、ブツブツと独り言を呟きながらブラシの柄に力を込めている。
なにやら考え事をしているようだ。

白井!お前はオレのものだ

サソリが言い放った言葉が白井の頭を駆け巡っていた。

一体、どういう意味ですの?

普通に考えれば告白とも取れる発言。

ま、ままままさか
サソリも私の事が......好き?
顔は真っ赤になるが口が軽く緩んでしまう。
男なんて馬鹿で愚かで頼りないと思っていましたに
そのどれにも当てはまらないサソリ
勇ましく、自分の身体を顧みずに私の事を守ってくれる殿方
今まで、お姉様に一方的な好意だけを与えてきましたのに......
今度は、サソリからこうも好意を向けられてしまいますと

困りましたわ
非常に困りましたわね

サソリの彼女になって、デートをしまして
親密になりまして、パネルアタックをして「YES NO 枕」を獲得したりなんかしまして(←!?)
タワシでもよろしくてよ!

「ねえ黒子!同じ所擦っても意味ないんじゃない?」
高速でブラシを一箇所集中で擦り、残像でプールの一部が霞んで見えない程になっている。
「は!」
既にペッカペカにプールの細かい凹凸までもが如実に出ている。

そのように御坂がブラシを杖代わりにして寄りかかると、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ